園長のつぶやき
毎月の父母会で配布している園長のメッセージです

2016年7月 ④生活のリズム(環境)

2016-07-09 00:46よりよい幼児期を目指して

◆よりよい幼児期を目指して -④生活のリズム(環境)-

まもなく一学期の保育も終業を迎えます。新しく始まった今年度の保育も、かけがえのない毎日を積み重ねて、子どもたちの輝く笑顔と元気な声に包まれる日々とすることができました。これまで父母の皆さんと心と力を合わせて歩んで来られたことを嬉しく思い、また皆さんの保育に対する深い理解とご協力に心よりの感謝を申し上げます。

今月のテーマは「生活のリズム」です。幼児にとって生活をどのようなリズム(環境)で過ごすかは、健康面においても、成長面においても大変重要なテーマであるばかりでなく、今過ごしている生活のスタイルが将来の「生活力」にも直接つながっていくことを考えると、幼児期の生活全般についてよく考え、実践していくことはとても意味があり、大切であると思います。

基本的生活習慣という言葉がありますが、主に食事、睡眠、排泄、清潔、衣類の着脱、(時にはあいさつなども含む)を指し、これらは幼児期に身につけるべき習慣であり、同時にそれぞれにおいて自立することが幼児期の大きな目標とされています。逆に言えば、お子さんがこれらの習慣を身につけ、また自立できるように「親御さんが」目標をもって家庭環境を整え、援助していくことが求められているとも言えます。お子さんが良い習慣を身につけ、自ら自立に向かって意欲的に歩めるようにしたいものです。

良い習慣を獲得するための基本は、「子どもの生活時間をしっかりと設定し、きちんと守ること」です。幼児の生活モデルは、7時起床(洗面、排泄)、8時朝食、(活動)、12時昼食、(活動)、15時おやつ・休憩、夕刻入浴、18時夕食、就寝準備、20時(21時)就寝とされています。特に食事と就寝、起床時間は「絶対枠として」毎日の時間を固定し習慣づけることが重要です。この絶対枠が崩れるとメリハリの利かない、だらしない生活となり、心身の健康にも悪影響となりますので、くれぐれも「大人の生活時間」に子どもをつきあわせるなどして良い習慣が崩れることのないように気をつけましょう。

この基本の上に「いかに生活の自立を図っていくか」を考えていきますが、「自立=意欲」と言ってもいいほどお子さんの気持ちづくりが大切だと思います。幼稚園で受けてくる友達からの刺激や、クラス活動の体験などを上手に生かして自立へと導いていくのも一つの良い方法でしょう。また、特に料理や洗濯などの家での仕事を積極的にお手伝いしてもらうことは良い自立への導きとなりますし、お子さんの生活力も向上させていく取り組みであると思います。「何でもしてあげる」ことがむしろお子さんの成長を妨げることを知り、どうぞ親御さんの発想を改めて、「何だったら自分でできるかな」という視点でお子さんの生活を見直してあげましょう。そして、できたことを心から喜び、ほめてあげましょう。

間もなく長い夏休みを迎えます。夏休みは親子関係を見つめ直す時でもあります。どうぞ日々の生活を充実させて、幼稚園で一回り大きくなったお子さんとの楽しい毎日をお過ごしください。


◆今月の聖句 「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマ12:15)

 週に一度の全体礼拝では全クラスが礼拝堂に集い、皆で礼拝をささげています。礼拝の中では賛美歌を歌い、祈りや献金を捧げ、聖書のお話を聞く時間を持ちます。子どもたちは小さいながら、しかし一生懸命に与えられた御言葉やお話しに耳を傾け、心を用いて礼拝に参加しています。

 喜ぶ人と一緒に喜ぶことができる人、泣いている人と一緒に泣くことができる人とは、その人の気持ちになって考えることのできる人です。言いかえれば、他の人と「心を合わせる」ことができる人ではないでしょうか。幼稚園の毎日の中でも心を合わせる時はたくさんあります。礼拝の中でもお祈りする時、賛美歌を歌う時、お話を聞く時など…。例えばお祈りであっても、「心を合わせて」お祈りをするということは、お祈りの言葉にしっかりと耳を傾けて「本当にそうだな、このお祈りを神様に聞き入れていただきたいな。」と思って祈ることですし、賛美歌を歌う時でも、前にある十字架をしっかりと見ながら、「神さまにきれいな声で賛美歌をお捧げしよう」と思って歌うことが大切だと思います。幼稚園の毎日でもお友達と心を合わせて、お友達の気持ちに気づいて、そのお友達の気持ちになって一緒に考えてあげられる一人ひとりになりましょう。(子どもの礼拝要旨)


◆夏の安全について

戸外に出る時、特に以下の点に気をつけましょう

1.直射日光、気温
夏の日差しは身体に大きな負担をかけます。必ず帽子をかぶり、直射日光の下で長時間遊ばないように気をつけましょう。また、気温に対しても適切な判断が必要です。30℃を超えるような炎天下の中で遊ぶ時には、熱中症(日射病、熱射病)や、過度な日焼けへの対策をしっかり講じておきましょう。木陰を上手に活用して遊ぶ、涼しい場所で休憩をしっかりとることなども大切なポイントです。

2.水分補給
子どもの体重は大人の1/3以下であることを常に考慮しましょう。身体の貯水量(タンク)が大人に比べて小さい反面、発汗量は大人と同じと考えれば、大人の何倍も給水をする必要があるというわけです。夏の季節は特に脱水症に注意が必要です。
3. TPOに合わせた服装
暑いからといって肌を露出したまま藪や森に行くのは危険です。草むらにはかぶれる草や毒虫、トゲなどが潜んでいます。夕方などにはヤブ蚊等も大量発生します。草むらに入る時には少なくとも長ズボン、靴下、靴という服装で、必ず虫除けもしていきましょう。また、万が一の時に備えてファーストエイドは用意しておきたいものです。
その他、山登り、水遊び、キャンプなどそれぞれTPOに合った服装で出かけるようにしましょう。

4.水上安全
夏の季節に一番気をつけたいのは水の事故です。ご家庭で海や川、プールに出かける機会も多いと思いますが、絶対にお子さんから目を離さないように、また、水温、水深、流れなどはもちろん、入水時間も必ずチェックして遊ばせましょう。また、休憩時には日陰で保温、水分補給を十分にさせましょう。

5.その他
・規則正しい生活に心がける:就寝・起床・食事・帰宅時間など
・健康管理に気をつける:手洗い、うがい、寝冷え、クーラーも適度に
・健康に、安全に過ごせるアイディアを子どもと一緒に考え、家族で守る


-家庭でできる手軽なあそび-

 道具が必要ないもの
  なぞなぞ・クイズ・ジャンケン・手遊び・歌・かくれんぼ・おにごっこなど…
 道具を使って
  サッカー・キャッチボール・フリスビー・縄跳び・自転車・花火・お絵かきなど…
 工作して
  魚釣りゲーム・お面・たたかいごっこ・ダンボールのお家作り・仮装・粘土など…
 おでかけして
  公園・動物園・水族館・博物館・プール・映画・虫取り・木登り・山登りなど…
 スペシャル企画
  旅行・帰省・キャンプ・バーベキュー・天体観測・お友達のお家にお泊りなど…

ちょっとしたアイディアで楽しい活動ができるはず。お子さんと一緒に計画してみてはいかがでしょうか。


園長 石川 勇