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園長のつぶやき
毎月の父母会で配布している園長のメッセージです

  • 2026年3月 船出のとき

    2026年3月 船出のとき

    2週間前

    ◆輝く子どもと共に -船出のとき-
     
    いよいよ今年度の保育も終わりの時を迎えました。振り返ると、子どもたちの日々はどの時も充実し、かけがえのない時でありました。過ごしてきた毎日はきっと一人ひとりの心に深く刻まれ、「楽しかった思い出」としていつまでも残っていくことでしょう。これらの子どもたちにとっての貴重な日々を、園と心を合わせ、共に創ってくださった父母の皆様に心よりの感謝を申し上げます。

    またこの一年は、子どもたちの成長のみならず、父母の皆さんにとっても、教師や父母仲間との出会い、親交など、「実りや喜びがたくさんあった」一年でもあったと思います。毎日の中ではきっと大変な時もおありになったかとは思いますが、皆で支え合い乗り越えられたことも少なくなかったのではないでしょうか。お子さんを縁として、こうしてお互いに出会えたことを喜び、感謝したいと思います。そして、この幼稚園で得た関係をこれからもずっと大切にしてまいりましょう。

    今まさに「船出のとき」を迎えようとしています。卒業やお引っ越しなどでこの幼稚園から離れていく子どもたちには、これから始まる新しい生活も神さまの守りと祝福に満たされて、健康に、そして希望に溢れて過ごし大きくなっていけるように心からお祈り、応援しています。ご家族の皆さんも健康を守られ、お子さんと共にどうぞ祝福いっぱいの新生活をお過ごしください。お別れを前にすると寂しい気持ちが湧きあがってきてしまいますが、「祈りでつながる」ことができる私たちでありますので、これからも互いのことを祈りあい、覚えあっていきたいと思います。

    そして、来年度も昭島幼稚園で進級を迎える子どもたちには、新しく始まる保育の日々を通して、こころも身体もいっぱいに使い、たくさん笑い、泣き、考え、感動して「それぞれらしく輝きながら」大きくなっていけるように父母の皆さんとさらに心を合わせて歩んでいきたいと願っています。船出を迎えるその時まで、ご一緒にかけがえのない日々を創り上げていきましょう。

    <大波のように(賛美歌)>
    大波のように神の愛が わたしのむねに寄せてくるよ
    漕ぎ出せ漕ぎ出せ 世の海原に 先立つ主イエスに身を委ねて

    今年度もこうして自由に思いを語る場を与えられて感謝でした。「輝く子どもと共に」というテーマで皆さんと少しでもご一緒に考えられたらと願い、文章を書いてみましたが、いかがだったでしょうか。人生の土台となる幼児期、二度と繰り返すことのできない大切な幼児期であるからこそ、親としても「一生懸命」に子育てに向き合いたい、よりよい親になりたいという親御さんの篤い思いに応える幼稚園でありたいとの願いが一層強められた一年の歩みでした。来年度はまた新しいテーマで皆さんと「幸せな子育て」をご一緒に考えていけたらと願っています。


    ◆今月の聖句 「神の国はあなたがたの間にある」 (ルカ17:21)

    イエスさまが教えてくださった言葉です。神の国はここにある、あそこにあるというように目に見えるものではなく、目には見えないけれど「自分とお友達の間」にあるとおっしゃるのです。不思議なことだけれど、うれしいことですね。

    この一年、二年、三年間の幼稚園でお友達と一緒に大きくなりました。その間も自分とお友達の間には神さまがずっといらっしゃって、やさしく守ってくださったのですね。四月になると皆さんは一つずつ大きなクラスになるし、年長組の人たちは小学校一年生になります。新しいクラスや学校でも、神さまが皆さんと新しいお友達との間にいらして、皆さんにはもっとたくさんのお友達ができるし、もっと仲良しのお友達ができるでしょう。だから安心して大きくなっていけるのです。

    これからも神さまに「ありがとうの気持ち」を持って、神さまに「喜んでいただける子ども」として過ごし、大きくなっていきましょう。(子どもの礼拝要旨)


    園長 石川 勇
    • 2026年2月 子どもと友達

      2026年2月 子どもと友達

      1ヶ月前

      ◆輝く子どもと共に -子どもと友達-

      早いもので今年度の保育も終盤を迎えました。子ども達の成長を振り返り、喜び合う3学期を過ごしておりますが、各クラスにおいては子ども達が自分達の成長に気付き、喜び、更なる成長に胸躍らせている様子を随所にみることができ、嬉しいかぎりです。

      さて、今月は子どもと友達というテーマで子どもの育つ環境を考えてみたいと思います。人生に大きな影響を与える友人の存在はまさに人生の宝と言えるでしょう。子ども達に「よき友人と出会い、人生を豊かに」していってもらいたいと願ってやみません。最近こんな話を友人から聞きました。「中学校3年生の息子K君がどうも万引きをしているらしい」という情報がお母さん達のネットワークを通してK君のお母さんに届いたそうです。両親で相談した結果、K君のお父さんが問いただすと、本人もそのことを認めました。なぜそんなことをしたのかと聞いたところ、友達の間で格好をつけたかったとのこと。つまり、みんなからはやしたてられ、悪い事と知りながらもそのグループの友人関係を優先してしまったのだそうです。しかしそんなK君のことを心配し、はじめに自分の母親に相談したのは幼稚園時代の友達だったそうです。K君のお父さんはK君にこう言ったそうです。「お前にはいい友達がいるな」。その晩にK君はその幼稚園時代の友達に電話をして涙ながらに「心配してくれてありがとう。俺ちゃんと元に戻るからな」と伝えたそうです。

      思春期には周りが見えず、友達と同じことをしたい、同じでいたいという欲求が強くなります。そのグループでいるためには、時に自分の意志や家族をも裏切ることを迫られる場面もあるでしょう。断れば仲間はずれ、しかし自分を偽りたくないというジレンマを経験することもしばしばです。しかし、K君はこの経験を通して非常に大切なことを学ぶ事ができたのだと思います。「誰が自分の一番の親友なのか?」ということです。そして、私はK君のお父さんの言葉に大変感銘を受けました。K君自身、自分にうそをついたこと、家族を裏切ったこと、盗みをはたらいたことなど、自分の犯した事柄の重大さを痛いほど分かっていたのだと思います。親としてこの場面どのように関わるか、非常に難しいケースです。なぜそんなことしたの!そんな子に育てたつもりはありません!そんな友達すぐに別れなさい!とついつい言ってしまいがちです。しかしこのお父さんの言葉は「お前にはいい友達がいるな」の一言でした。どんな友達を作るかは親が決めることではありませんし、ましてや十分傷ついている子どもに対して「もううちの子じゃない!」などと言ったら、きっとその子どもは立ち直れないほどに傷ついてしまうでしょう。元のK君らしさに戻るためには、叱る事でも、慰める事でも、友達関係に介入することでもなく、「これからどう生きていくのか」という方向付けをしてあげる事が必要だったのです。友達の中で生きていくのはK君です。その中でK君自身が様々な失敗や体験を繰り返し、その過程で本当に大切なものは何かを自分自身が感じ、学んでいくことが大切なのです。そしてこの経験はやがて「社会でどう生きるのか」というテーマにつながっていくのだと思います。

      幼い時の友人は共に遊びを通して得た仲間です。たとえ中学校に行っても幼い時に得たその仲間は、「目に見えるK君の姿や行い」ではなく、「K君の存在そのもの」でつながることのできる友達なのだと思います。きっと二人の絆は幼稚園時代そのままだったのでしょう。心の友とは「~ができるから」とか、「~のために」といった比較や条件つきの友達ではなく、「どんな状況でも」友達なのであり、無条件なのです。昭島幼稚園の子ども達もまさに無条件の友達作りをしています。一緒に生活する中で、共に笑い、共に泣き、共に遊ぶ経験を積み上げ、友達を丸ごと理解しようとしています。年長児にもなると、心の友として互いのことを感じ合える仲にまで成長していくのです。

      まもなく年長児は卒業の時を迎えますが、小学校でも新しい友達と出会い、より深く関わり遊び合いながら心の友を得ていってもらいたいと願うのと同時に、幼児期に得た友達をずっと大切にしていってもらいたいと思います。ご家族同士の交流を継続させ、折に触れて行き来し合うことができれば、お子さん同士が友達でい続けられるための良いフォローとなるでしょう。今後も幼稚園生活の中で、学校生活の中で、たくさんの体験や遊びを通して、友達と遊ぶことの楽しさやゆたかさを感じていけるように私達がバックアップしていきたいものですね。


      ◆今月の聖句 「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである」(マタイ25:40)

      皆さんは今まだ子どもで、お家でも外に行っても、ほとんどのところで「小さい者・小さい存在」です。お家の人や、幼稚園の先生など、周りの人にお世話してもらわなくては生きていけません。みんなから優しく大切にされるからこそ安心して大きくなっていけるのです。

      この広い地球に住むたくさんの人や、生き物は神さまが作ってくださいました。中には皆さんよりも「小さな存在」がいます。大きな者が、小さな者をいじめるのは簡単ですが、そうではなく、大きな者は小さな者を助けてあげましょうというのが今月の聖句です。

      小さな者とは弱っている者、悲しんでいる者も含まれます。周りを見渡してそのような人がいた場合、「自分がされているように」、自分よりも小さな存在に優しくできる人になりましょう。みんながこのような心を持つことができた時、「助け合う」仲間となることができます。そして、「助け合える世界」を作ることがイエスさまの望まれることなのです。 (子どもの礼拝要旨)


      園長 石川 勇
      • 2026年1月 子どもの成長

        2026年1月 子どもの成長

        1ヶ月前

        ◆輝く子どもと共に -子どもの成長-

        新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

        いよいよ3学期が始まりました。この3学期は、1学期からの「一人ひとりの成長」に目をとめて、喜び合う毎日としていきたいと思います。健康に気をつけ、豊かな日々としていきましょう。

        さて、今月は「子どもの成長」についてご一緒に考えてみたいと思います。幼児期に特に必要な成長を挙げるとすれば、私は「基本的生活習慣の確立」と「基本的信頼関係の構築」ではないかと考えます。

        「基本的生活習慣」とは、食事、睡眠、排泄、清潔、着衣の着脱の5つが一般的ですが、その他にも生活態度(あいさつ、約束や時間を守る)などが含まれます。これらすべてにおいて全介助が必要であった乳児期から、幼児期には(徐々に手を出さずに、見守りながら、段階を追って、やがては、)自分の力でできるようになる(自立と自律する)ことが必要で、親の関わり方がとても重要な時期と言うことができます。最近、集中力がない、きまりが守れない、物を大切にしない、じっとしていられない、朝食を食べない、などの課題がある子どもが増えていると耳にしますが、これらの多くは基本的生活習慣に関わる問題であり、主にその原因は生活にリズム(きまりや区切り)がない、過干渉(何でもしてあげる)など、大人の関わり方の問題とされています。基本的生活習慣の一つひとつは単独で考える必要のある課題でもありますし、食事が十分でなければ、睡眠や排泄にも影響を与えるように、相互に関係しあうものなので複合的に考える課題でもあります。幼児期には十分に時間をかけて一つひとつを「自分の力で達成できる」ように環境を整えていくこと、そしてリズムをしっかりと身につけられるように「規則正しく」生活していくことが重要です。

        次に「基本的信頼関係の構築」ですが、ご家庭ではご両親とお子さんの信頼関係をどのように構築するか、幼稚園では教師や友達との信頼関係をどう構築していくかということになるでしょう。ご両親が、あるいは教師が子どもと関係を築く時に気をつけなくてはならない事は、まずは「信頼とは何か」をよく考える事だと思います。信頼は依存や、服従とは違います。何でもしてあげること、力ずくで押さえ込もうとする事は、いずれも信頼とは対極的な関わりであり、こどもの成長を妨げます。手助けや管理は適切でなければなりませんし、関わりの中心にすべきではありません。信頼には互いを信じ、尊敬しあう心が必要です。また、相手に何かを「させられる」のではなく、相手のために「自らする」ことが信頼に応えるという行動です。知識や体力をいくらつけたとしても、人を信頼するという感性が欠落したまま大人になってしまうと、自分以外は信用できない、自分さえよければ他人はどうでもいいといった自己中心的な価値観に偏り、ついには孤独や絶望に支配された寂しい人生を送ることになるでしょう。「人を信頼し、その信頼に応えていく」という感性は、人間関係において非常に重要であり、人生そのものを豊かにします。ですから、幼児期に家庭や幼稚園での生活体験を通して、他者を信じる、尊敬する心を育むことは非常に大切なのです。

        「基本的生活習慣の確立」と「基本的信頼関係の構築」は別々の課題ではなく、関連づけて考えると良いと思います。つまり、生活習慣を身につけていく過程で親子の信頼関係を深めていけるような生活のあり方を考えるということです。それぞれの時間が「わかりやすいように、また楽しくなるように」工夫して「大人も一緒に」楽しみながらそこに参加し、「してもらう喜びから自らする喜びへ」転換していけるような生活が送れたならば、また子どもが自分でできた時に心からの賞賛を与え、共に喜んでいける生活が送れたならば本当に素晴らしいと思います。自分でできた達成感は自尊心を養い、賞賛されることで自信となります。もっとお母さん、お父さん、(先生)を喜ばせたいという気持ちが次の意欲となり、やがては自ら考え、行動できるようになっていくのです。

        幼稚園の一年の歩みも終盤を迎えました。園生活ではこれまでに様々な生活課題を「楽しみながら達成できるよう」工夫し、援助し、教師も共に参加し歩んできましたが、この時間を通して得た成果はやはり「信頼関係」であると思います。教師を信頼しているからこそ、みんなの中で自分を出して(自己発揮して)いけるのですし、友達とも安心して遊び、ぶつかる(他者理解する)ことができ、このような生活体験を重ねていくことで「皆で力を合わせ、心を合わせる」ことのできるクラスへと成長していくのだと考えています。来月には成長を祝いあう会が持たれますが、生活体験の長さや年齢によっての違いこそあるものの、安心して自己発揮している姿、友達と仲良く遊び、ぶつかりながら互いを求め合う姿、クラスのみんなで力と心を合わせ、誇らしく参加している姿などをご覧になり、どうぞたくさんの賞賛を与えて下さい。その姿こそがお子さん自身の力であり、成長なのですから。


        ◆今月の聖句 「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい」(ルカ6:31)

        幼稚園がおうちと違うところは、同じ年のお友達、それもたくさんのお友達と生活することだと思います。おうちでは、好きなおもちゃもいつだって、いつまででも、独り占めして遊ぶことができるけれど、幼稚園では、「そのおもちゃ」で遊びたい他のお友達もいますから、なかなか自分の思い通りにはならないこともありますね。幼稚園に入りたての頃は、そのことでずいぶん苦労したと思います。これはボクの(ワタシの)、と言って取りあったり、遊んでいるおもちゃをサッと取られて泣いてしまったり・・・、だれもが経験することです。でも、3学期になった今ではみんな上手にお友達とすごす(遊ぶ)ことができるようになりましたね。それは、「順番こ」とか、「先にいいよ」とか、「一緒に遊ぼう」とか、みなさんの中に『譲り合う心』が育ってきたからです。
         
        この「譲り合う心」は皆さんが大きくなって大人になってもずっとずっと大事な心です。時々、大人になっても、順番を守れない人、欲しいものは独り占めにしようとする人を見ます。この人たちは「譲り合う心」を知らない人たちです。こういう人たちは、自分勝手で、みんなと楽しく生活することができません。でも、みなさんは幼稚園で、もうこの心を持つことができました。小さいうちに大切な心が持てて良かったですね。この心があれば、みんなと楽しく幸せに過ごすことができます。ぜひこれからもこの心を大切にしていきましょう。

        さて、お友達との生活は譲り合うことだけではありません。お友達のことをよく知れば知るほど、お友達の気持ちがわかります。「あ、今日は元気がないな」とか、「なんか嬉しいことがあったのかな」とか、仲良くなるとお友達の心がわかるようになるのです。そんな時に、「人にしてもらいたい」と思うことを「人にしてあげる」ことのできる皆さんになってほしいと思います。「こんな言葉をかけられたらうれしいだろうな」とか、「こんな風にされたら喜ぶかな」とか、自分がされてうれしいことをお友達にもしてあげましょう。逆に、「こんな風に言われたら嫌だな」とか、「こんなことされたら嫌だな」と思うことは「しない」ようにしましょう。

        これからもみんなと心をつないで、互いに心を配りながら、お友達を大事にして、楽しく過ごしてまいりましょう。(子どもの礼拝要旨)


        園長 石川 勇
        • 2025年12月 クリスマスの喜び

          2025年12月 クリスマスの喜び

          3ヶ月前

          ◆輝く子どもと共に -クリスマスの喜び-

          12月に入り、アドベント(待降節)を迎えています。幼稚園でもだんだんと近づいてくるクリスマスのお祝いに向けて、子ども達とうれしい気持ちを高めながら毎日を過ごしてまいります。

          アドベントとはイエス様の降誕を待ち望む期間のこと、クリスマスまでの4週間を指します。アドベントに入ると、教会ではクリスマスキャンドルに毎週一本ずつ火が灯され、子ども達はアドベントカレンダーの窓を毎日一つずつめくります。クリスマスカードを互いに交わしあい、ツリーやリースを飾り、家庭で、地域で、世界中でクリスマスを心待ちにします。

          ところで、アドベントは「到来」とか、「降臨」といった意味ですが、冒険を意味する「アドベンチャー」の語源となった言葉でもあるそうです。主の降臨を待ちわびる、「ドキドキ、ワクワク」の気持ちが、冒険の時のそれとつながって「アドベンチャー」という言葉になったのかもしれません。ワクワクするのはその先に大きな喜びがあるからです。冒険の喜びは「先に何があるのか!」、「どんなものに出会えるのか!」など、未知なるものを「見たい」、「知りたい」という願望であるように思いますが、では、クリスマスの喜びとは一体どんなものなのでしょうか。一つの例をご紹介します。

          コロナ禍の前までは、例年クリスマスの喜びを届けにたんぽぽ組の子どもたちが近隣の老人施設を訪問していましたが、子どもたちの歌声や愛くるしさに触れ、涙を流し喜ばれる方の姿や、笑顔いっぱいに拍手する方の姿などを多く目にしました。様々な事情で家族と離れて施設で生活する人たちの多くは、「孤独感」を抱えながら生活しています。子どもたちの歌声や笑顔は、ちょうど暗い場所に一本のロウソクの火が灯るように、そうしたお年寄りの心に火を灯すのでしょう。このように、クリスマスの喜びとは、「心に火が灯るような温かい喜び」であり、その火(喜び)を周りの人と「分かちあう喜び」だと思います。「喜びを分けあったら喜びが倍になった。苦しみを分けあったら苦しさが半分になった。」という言葉がありますが、分かちあうことの意味を私たちに教えてくれる言葉だと思います。

          イエス・キリストは「愛の人」と言われています。その生涯を通して世界中の人々に「本当の愛」を示された方だからです。そのイエス様のお誕生日であるクリスマスに、私たちも家庭や職場、仲間の中に「愛」と「感謝」を改めて感じ、伝えあう機会としたいと思います。普段は忙しいお父さんもこの日ばかりは早く帰ってきて、みんなでご馳走を囲みながら「ありがとう」を伝えあえたなら、きっと「心に火が灯り、喜びを分かちあう」、素晴らしいクリスマスになることでしょう。どうぞ、よいクリスマスをお過ごしください。そして、新しく迎える一年も各ご家庭の上に神様の祝福が豊かにありますことをお祈りしています。

          「私たちは忙しすぎます。ほほえみを交わすひまさえありません。
           ましてや、愛を与えたり、受けたりするひまはないという状態です。」

          「この世でいちばん美しいことは、神様が私たちを愛してくださるように
           私たちも互いに愛することです。 私たちがこの世にいるのもこの目的のためです。」
          (マザーテレサのことばより)


          ◆今月の聖句 「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。」(ヨハネ1:9)

          つらい時、悲しい時、不安の中にいる時、わたしたちの心は暗い闇に包まれてしまいます。しかし、イエスさまはどんな時にも私たちと共にいて下さって、闇夜を照らす光となって、わたしたちに希望を与えてくださいます。聖書に書かれている言葉は2000年も前のものですが、イエスさまはその長い年月を超えて、これまでずっとたくさんの人たちを、そして今もなお、私たちを照らしてくださっているのだから本当に驚きですし、まさしく「まことの光」だと思います。その光の中で毎日を過ごせる私たちは本当に幸せだと思います。

          世界には今この時も、困っている人、悲しみの中にいる人がたくさんいます。それらの人たちの上にもイエスさまの光が照らされるように、温かいクリスマスが訪れるように、みんなで祈りましょう。(子どもの礼拝要旨)


          園長 石川 勇
          • 2025年11月 恵み

            2025年11月 恵み

            4ヶ月前

            ◆輝く子どもと共に -恵み-

            11月に入り、秋も本番を迎えました。葉の色づきや、木々の実り、抜けるような青空など、身の周りでもたくさんの秋を感じられます。この季節、幼稚園では芋ほりや遠足などを通して、また日常の保育の中で、身体いっぱいに秋を感じ、満喫しています。

            幼稚園ではもうすぐ収穫感謝祭を予定していますが、収穫感謝祭の起源は、1620年9月6日にイギリスの清教徒と呼ばれる102名のクリスチャンたちが、メイフラワー号に乗って大西洋に船出したことにさかのぼります。彼らが、北アメリカのプリマスに上陸したのは11月の寒い空の下でした。そして、最初の木小屋が建ったのが、ちょうどクリスマスの日。異郷の地で迎える冬は厳しく、食べる物も着る物もほとんどなく、農耕のすべも知らず、飢えと寒さと病気で半数が死にました。やがて春が来た頃、親しくなった先住民族から種子をもらい農耕を教えられました。トウモロコシ、エンドウ、大麦、小麦などです。初めての収穫の秋、彼らは予想以上の豊かな収穫に、教会で、家庭で、収穫感謝の礼拝をささげました。苦しかった忍耐の生活を振り返りつつ「小さな種子の芽を育て、太陽を輝かし、雨を降らせ、成長させて豊かな実りをお与え下さった神に感謝します」と心からの祈りをささげました。そして、友だちになった先住民族を招いて、小麦とトウモロコシでパンとケーキをつくり、七面鳥をとってきて一緒に喜びのパーティーを開きました。それが、11月に感謝祭を開いた最初です。その後240年余り経って、リンカーン大統領が、国の祝日に11月の第4木曜日を感謝の日と決めました。アメリカでは、この日、果実や木の実を料理し、開拓の労苦と神の恵みを思い起こしつつ、感謝することの大切さを教えています。

            食べ物はわたし達の命と直結する重要な問題であるにも拘らず、与えられている恵みに感謝するという気持ちが少なくなっているように思います。それどころか飽食の時代、食べ物を粗末にする傾向は依然強まっているとも言えます。子どもの偏食も社会的に問題視されています。

            ここに3枚の絵を想像してみてください。はじめの絵には「貧しい家の食卓」が描かれています。継ぎはぎの服を着た家族がランプの光の中で一枚のお皿に乗ったパンを囲み、頭を垂れて皆で祈りを捧げています。次の絵は「中流家庭の食卓」が描かれています。小綺麗な服を着た家族が一人ずつに盛り付けられたお皿の前に座り、お母さんだけが祈っています。最後の絵は「裕福な家の食卓」です。ワインやご馳走がならび、立派な服を着た人たちが大勢集まっています。皆、勝手気ままな方向を向き、食い散らかし、誰も祈っていません。このようにわたし達人間は、豊かになればなるほど「自分よがり」になり、祈ることも忘れ、感謝も忘れてしまうという一面を持っています。

            恵みとは喜びです。食べるものがある、家族で食卓を囲む、これを当たり前と考えるか、喜びとして考えるかで価値観が大きく分かれるでしょう。もう少し考えるなら、こうして皆で食べられるのも収穫の実りがあったからであり、健康を与えられているからであるということに気付きます。このことこそ自分達に与えられている大きな恵みであり、喜ぶべきことであります。Thank(感謝する)の語源はThink(考える)だそうです。つまり、与えられている大きな恵みに気付き、さらに「考える」ことが深い「感謝」につながるのです。今月の聖書の言葉も「主は必ず良いものをお与えになり、わたしたちの地は実りをもたらします(詩編85:13)」としています。

            食事に限らず、与えられている恵みを感謝することは、豊かな時代、便利な生活だからこそ「見失いがちな大切な価値観」であると思います。どうぞご家庭の中でも大きな恵みに気付き、考え、シェアをして「喜びと感謝にあふれた生活」をお過ごしください。


            ◆今月の聖句 「主に賛美の歌をうたい、聖なる御名を唱え、感謝をささげよ」(詩編30:5)

            今年も収穫を感謝する時を迎えました。今年も野に山にもたらされた「実り」の恩恵を受けてこうして命が与えられていることに感謝し、喜びをもって毎日を過ごしていきたいものです。特に都市型のライフスタイルにあっては、収穫の喜びにあずかるチャンスも滅多にあるものではないと思いますので、努めて土に触れることや、自然と触れ合う機会をもつことが大切であるように思います。

            幼稚園でも来週、収穫を感謝し、その喜びにあずかる機会がもたれますが、おいも掘りや遠足といった、「実りや自然と直接触れ合う体験」が、この感謝につながる貴重な体験であると思います。どうぞご家庭でも様々な工夫のもと秋の実りを感謝し、楽しんでお過ごしください。


            園長 石川 勇
            • 2025年10月 子どもが育つ環境

              2025年10月 子どもが育つ環境

              5ヶ月前

              ◆輝く子どもと共に -子どもが育つ環境-

              活動の二学期もひと月あまりが過ぎ、秋の季節を迎えました。この気持ち良い季節の中、こころもからだもいっぱいに使って子どもたちは充実した毎日を過ごしています。間もなくプレーデーを迎えますが、ご家族の皆さんも体調を整えてこの季節をどうぞ元気にお過ごしください。

              さて、昭島幼稚園は「心が育つ保育」をテーマに掲げ保育にあたっています。スポンジのように柔らかい子どの心には、見るもの、聞くもの、経験するもの、なんでもがそのまま沁み込んでいきます。そして、沁み込んだものによって心が形作られ、生涯にわたりその人の「心のベース」となっていきます。幼児期が人生の土台である言われるのはこのためです。この軟らかいスポンジのような心に何を沁み込ませてあげるか?これは幼稚園のみならず周りの大人に課せられた重要なテーマであると思います。今回はそんなことについて感じることを書いてみたいと思います。

              私は以前にカナダの雄大な自然の中でスキーを楽しむ機会を与えられました。素晴らしい自然や人との出会いもありましたが、特にこの旅で深く印象に残ったことは、「子どもに対する社会的モラルの高さ」でした。リフト乗り場や、レストランなど公共の場所には「No foul language」との看板をよく目にしました。直訳すると「汚い言葉禁止」という意味になるでしょうか。それはつまり、子どもたちがいることに留意して言葉使い(行ない)に気をつけましょうという大人に対するメッセージなのだということを聞き、日本との違いを感じると同時に、大いに感動させられたのでした。その看板が表すように、知らない人同士が互いに秩序よく、また気さくに声やあいさつを交わしあう姿や、子どもにやさしい笑顔や言葉をかける大人たちの姿をたくさん見ることができ、本当に気持ち良い思いになったことを思い出します。

              子どもは大人の背中を見て大きくなっていきます。良い親子関係もさることながら、大人が築きあげるコミュニティーがどれだけ子どもたちの心に影響を与えるか計りしれません。幼稚園においても、大人同士が交わしあうあいさつや会話の様子、笑いあい、励ましあっている姿、そしてご自分のお子さん以外にもいろいろな子どもに気さくに話しかけている表情、言葉、態度などを子どもたちは注意深く見ていますし、その柔らかい心のスポンジにしっかり沁み込ませています。どうぞこれからも子どもたちがいることに留意した言葉遣いや態度を心がけ、子どもたちの手本となるような素晴らしい父母のコミュニティーを皆さんで作り上げていってくださるように願っています。


              ◆今月の聖句 「天に富を積みなさい」 (マタイ6:20)                                          

              「私たちは何も持たずに世に生まれ、世を去る時は何も持っていくことができません。(テモテⅠ・6:7)」

              天に富を積むことは、世にいる間をどう生きるかということです。私利私欲にはしり、たとえ財を成したとしても、それをもって天に帰ることはできません。世にいる間、神さまに喜ばれる生き方をすることで天に富を積むことができるのです。神さまに喜ばれる生き方とは、自分に対しても他人に対しても誠実であること、人と愛し合い助け合って生きること、神さまに素直な心で生きることであると思います。これからも幼稚園のモットーである「自分には強い心、友達にはやさしい心、神さまには素直な心」で過ごしてまいりましょう。(子どもの礼拝要旨) 


              園長 石川 勇
              • 2025年9月 こどもと遊び(その2)

                2025年9月 こどもと遊び(その2)

                6ヶ月前

                ◆愛の中で育つ -こどもと遊び(その2)-

                夏休みを終え、いよいよ二学期がスタートしました。この二学期は、「活動の二学期」と位置づけてすごしてまいります。季節も夏から秋、そして冬へと移りゆく中で、自然の恵みにもたくさん触れながら、心も身体もいっぱいに使って過ごしていきたいと思います。

                さて、今月のテーマは「こどもとあそび(その2)」です。良いあそびは子どもの成長を促します。また、あそびの内容は成長に応じて変化します。ご家庭で、また幼稚園で、お子さんがどのように遊んでいるかを知り、理解していくことは子育てにあたるうえでも、お子さんの成長を考えるうえでも大切なポイントであると思いますので、この機会にぜひご一緒に考えてみましょう。

                幼児期前期(3歳頃まで)のあそびは、お父さんお母さんを相手に一人で遊具やおもちゃを使って遊ぶことが主です。一つのあそびへの集中時間は短く、次から次へとあそびが変わっていく様子も多くみられます。しかし、幼児期も後期(3歳から6歳)になるにつれ、次第に「友達あそび」ができるようになり、ついにはある一定の時間の中で友達と上手に遊びきることができるようになります。そして同時に友達や仲間との関係が深められていきます。これには当然幼稚園での生活が大きく影響していることは言うまでもありませんが、この時期に芽生えてくる「友だちへの興味や関心」も大きく関係しているのだろうと思います。友だちへの興味や関心が、一緒に遊ぶという経験を「積み重ねていく」ことで広げられ、高められていき、その結果として関係が深まるのだと思います。幼稚園での毎日はあそびの積み重ねでもあります。

                「お友達と仲良く」という言葉を大人はよく口にします。しかし、「友だちあそび」もろくにせずに友だちと仲良くすることなどできるでしょうか。友だちと仲良く遊べるようになるためには、ある種失敗の積み重ねが必要です。その失敗とは、遊びの中で「友達とぶつかる経験」です。しかし、友だちとぶつかるためには「対等の主張」ができなくてはなりません。ですから、まずは自己発揮と自己主張(自分のしたいあそびを見つけ、自分でやってみようと思うこと)を持つことが何よりも大切です。そうして自分の主張と相手の主張がぶつかる事ができるのです。主張がぶつかるとあそびが途切れますし、強いぶつかりあいの場合はケンカになることもあるかもしれません。しかし、それらの過程で子どもは多くのことを学びます。失敗を繰り返さないようにするにはどうするかを体験的に学習するのです。こうして少しずつ「他者理解」ができるようになっていきます。三歩歩いて二歩下がるという言葉のように、うまく遊べたり、失敗したりの日々が子どもたちの成長には必要不可欠なのです。

                この過程で大人が心がけたいことは「待つ」、そして「聴く」という関わりではないでしょうか。失敗しないように「指図する」ことよりも、あそびを見守り、お子さんの話によく耳を傾けて、本当はどうしたかったのか、お友達の気持ちはどうだったのか、明日はこうしてみようなど「支え、励ます」姿勢が必要だと思います。成長とともに変化するお子さんのあそび、その変化に合わせた親の関わりを考えてまいりましょう。


                ◆今月の聖句 「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイ5:9)

                平和とは、みんなが争うのではなくて、みんながやさしい気持ちをもって支え合い、お互いを大切にしあうことを言います。人と人とが争うと「言い争い」や「ケンカ」となりますし、国と国とが争うと「戦争」となってしまうことさえあります。神さまはこの世界をお創りになられた方であり、私たちも神さまに創られた一人ひとりです。神さまは私たちが自分勝手な考えでお互いに争い、傷つけあうことを望んでおられるでしょうか?きっとそうではなくて、私たちがお互いに助け合って、大切にしあう、「平和な世界」を作ることを望んでおられると思います。

                平和を実現するとは、平和を作り出すということです。私たち一人ひとりが「平和を作り出す」気持ちを持って毎日の生活を過ごすことが大切なのです。そのためには「相手の気持ち」に気づいたり、その人の立場になって考えたりすることが大事ですし、みんなで心や力を合わせることも大切です。

                これからも、お家では家族に対して、幼稚園でもお友だちや先生に対して、「みんなが平和でいられるように」考えてすごせる皆さんでいましょう。そして、神様に喜んでいただける行いができる子どもとして大きくなっていきましょう。(子どもの礼拝メッセージ要旨)

                園長 石川 勇
                • 2025年7月 こどもとあそび

                  2025年7月 こどもとあそび

                  8ヶ月前

                  ◆愛の中で育つ -こどもとあそび-

                  入園説明会の時などに「こどもにとって“あそび”はすべて」とよくお話します。なぜならこどもの成長にとってあそびは大変重要な要素だからです。こどものあそびをよく観ると、「繰り返し」が多いことに気付きます。泥ダンゴでも砂あそびでも、粘土でも「何回も繰り返す」ことでイメージを具体化したり、力加減を学んだり、コツをつかんだりしているのでしょう。取り組んでいる表情はまさに真剣そのもの、集中して「何とか自分のものにしよう」と一生懸命です。さらに、ひとつできるたびに「みてみて」と笑顔いっぱいに見せに来ます。この一連の過程には、物事に集中して取り組むことや、工夫すること、想像すること、最後までやり遂げようとすることなど、成長に必要な要素がたくさん詰まっています。「みてみて」と見せに来るのは、そのがんばりに対する「評価」を求めているからであり、大人の「おもしろいね」、「(泥の)ケーキいただきます」というリアクション(評価)が「次のモチベーション」となって繰り返しにつながっていきます。さらに、あそびは平行あそび(おなじ空間で遊んではいるが個々に遊んでいること)や模倣あそび(友達を真似て遊ぶこと)を経て友達あそびへと発展していきます。友達あそびでは、友達と遊びながら主張のぶつかり合い、折り合いのつけ方、協力などを体験し、自己主張や他者理解を同時に促し深めていきます。まさに「人と関わる術(コミュニケーション)」を学ぶのです。

                  遊ばない(遊ばせない)こどもはこの重要な時期を逃してしまいます。残念な事にこの時期はあとからでは補えません。中学、高校になってから後悔し、もう一度幼児期へといっても後戻りできないのです。「うちの子は遊んでばかりいて…」という言葉をよくお母さん方から耳にしますが、幼児の仕事は「あそび」ですから、熱心に遊ぶことは健全である証であり祝福すべきことだと思います。逆に、一見聞き分けのある(あそびにこだわりがない、親の言うとおりに動く)こどもの方が心配になります。実はあそびを楽しめていない、あるいはあそびよりも大人の顔色を気にしているなど、何かしらの「主体的に遊べない」理由があるのだと推測できるからです。主体的に遊べないこどもは主体的に生きていくことに課題をもつケースが少なくありません。何がしたいのか自分のことを自分で決められない、責任を周りのせいにするなどの問題の多くは主体性の問題です。私見ですが、幼児の仕事が「あそび」であるのに、主体的に遊べないということは、仕事が「勉強」にシフトしたときにも主体的に勉強できない、さらに、仕事が本当に「仕事」になったときにも主体的に仕事できないということに繋がっているようにも思います。だからこそ、今夢中に遊べることは本当に素晴らしい事だと思いますし、これからも「真剣に遊びたい」と思うのです。

                  最後に、あそびの種類について触れたいと思います。こどもが楽しむ事が必ずしも全部「成長に必要なあそび」という訳ではありません。特に情報や物が溢れかえっている現代社会ではあそびをチョイスしていくことが親御さんには求められるでしょう。買ったおもちゃで遊ぶだけでなく、幼児期のこどもには世界観が広がるような「なるべく多くの素材やテーマ」を与えたいものです。専門性よりも体験性重視で広範囲な経験ができるように、また高価な物を与えるよりも家庭にあるありふれた素材を上手に使い、自由にお子さんが使えるようにする方が良いでしょう。こどもに必要な遊びは形も調整も「自由の利く」ものであり、正確さよりも「独創性」を期待すべきだと思います。戸外遊びでも、時には遊具のないところで草花を使って、土を使って、あるいは木に登って遊ぶ経験をさせてあげたいものです。既製品や遊具はたしかに手っ取り早く安全ですが、遊び方まで規制されてしまいます。「あそびの本来の楽しさ」とは独自性、自由さにあるのではないでしょうか。

                  この夏休み、ご家庭でも「遊ぶ環境」を再検討し過ごしてみてはいかがでしょうか。それぞれに良い夏休みをお過ごしください。


                  ◆今月の聖句 「いつも喜んでいなさい。たえず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」 (テサⅠ5:16-18)

                  聖書の一番初めには「神さまは私たちの創り主です。」と書いてあります。私たちは神さまに命をいただいてこうして元気で大きくなりました。5月の聖書は「神さまがまず私たちを愛してくださった」という言葉でしたね。私たちの創り主で、私たちを愛してくださっている神さま、神さまに喜んでいただける生き方とはどんなことなのでしょうか。

                  今月の言葉をもう一度思い起こしてみますと、神さまに喜んでいただける生き方の一つが「いつも喜んでいること」だと書いてありますね。せっかくいただいた命を、しょぼくれて下を向いて生きるのと、喜びに溢れて生きるのとでは、大きな違いがあります。楽しいことをたくさん探して、毎日をぜひ「嬉しい気持ち」で過ごしていきましょう。次には「絶えず祈る」と書いてあります。皆さんが幼稚園で覚えたお祈りは、神さまとつながることのできる、お話のできる時間なのです。こうして礼拝の時にみんなで心を合わせて祈ることもできますし、お食事の時や、夜ベッドの中でも、一人でいる時だってお祈りできます。ですから、いつでもどこでも大好きな神さまにお話し(お祈り)のできる(したいと思う)一人ひとりでいましょう。最後に「どんなことにも感謝する」ということです。「感謝」とは「ありがとうございます」ということです。周りの人から「ありがとう」って言われたら嬉しい気持ちになりますね。人の役に立つことは嬉しい事です。皆さんは、お父さんやお母さんに対して、また先生やお友達に対しても「ありがとう」って言えていますか?自分にされて嬉しい事は、人がされても嬉しい事なのです。どうぞ「ありがとう」の言えるみなさんでいてください。そして、命をくださった神さま、毎日食べる物をくださり、健康を与えてくださる神さまにも「ありがとうございます」の気持ちをお伝えできる一人ひとりでもいたいと思います。(子どもの礼拝要旨)


                  ◆夏の安全 戸外に出る時、特に以下の点に気をつけましょう

                  1.直射日光、気温
                  夏の日差しは身体に大きな負担をかけます。必ず帽子をかぶり、直射日光の下で長時間遊ばないように気をつけましょう。また、気温に対しても適切な判断が必要です。30℃を超えるような炎天下の中で遊ぶ時には、熱中症(日射病、熱射病)や、過度な日焼けへの対策をしっかり講じておきましょう。木陰を上手に活用して遊ぶ、涼しい場所で休憩をしっかりとることなども大切なポイントです。

                  2.水分補給
                  子どもの体重は大人の1/3以下であることを常に考慮しましょう。身体の貯水量(タンク)が大人に比べて小さい反面、発汗量は大人と同じと考えれば、大人の何倍も給水をする必要があるというわけです。夏の季節は特に脱水症に注意が必要です。

                  3.TPOに合わせた服装
                  暑いからといって肌を露出したまま藪や森に行くのは危険です。草むらにはかぶれる草や毒虫、トゲなどが潜んでいます。夕方などにはヤブ蚊等も大量発生します。草むらに入る時には少なくとも長ズボン、靴下、靴という服装で、必ず虫除けもしていきましょう。また、万が一の時に備えてファーストエイドは用意しておきたいものです。
                  その他、山登り、水遊び、キャンプなどそれぞれTPOに合った服装で出かけるようにしましょう。

                  4.水上安全
                  夏の季節に一番気をつけたいのは水の事故です。ご家庭で海や川、プールに出かける機会も多いと思いますが、絶対にお子さんから目を離さないように、また、水温、水深、流れなどはもちろん、入水時間も必ずチェックして遊ばせましょう。また、休憩時には日陰で保温、水分補給を十分にさせましょう。

                  5.その他
                  ・ 規則正しい生活に心がける:就寝・起床・食事・帰宅時間など
                  ・ 健康管理に気をつける:手洗い、うがい、就寝時の熱中症対策(就寝前の水分補給と室温管理)
                  ・ 健康に、安全に過ごせるアイディアを子どもと一緒に考え、家族で守る


                   -家庭でできる手軽なあそび-
                    ・道具が必要ないもの
                     なぞなぞ・クイズ・ジャンケン・手遊び・歌・かくれんぼ・おにごっこなど…
                    ・道具を使って
                     サッカー・キャッチボール・フリスビー・縄跳び・自転車・花火・お絵かきなど…
                    ・工作して
                     魚釣りゲーム・お面・たたかいごっこ・ダンボールのお家作り・仮装・粘土など…
                    ・おでかけして
                     公園・動物園・水族館・博物館・プール・映画・虫取り・木登り・山登りなど…
                    ・スペシャル企画
                     旅行・帰省・キャンプ・バーベキュー・天体観測・お友達のお家にお泊りなど…

                   ちょっとしたアイディアで楽しい活動ができるはず。お子さんと一緒に計画してみてはいかがでしょうか。

                  園長 石川 勇
                  • 2025年6月 遊びの中の動と静

                    2025年6月 遊びの中の動と静

                    9ヶ月前

                    ◆愛の中で育つ -あそびの中の動と静-

                    6月に入りました。幼稚園では個人面談や保育参観などの機会を通して、ご家庭と幼稚園がより相互の理解を深められるように努めています。どうぞ担任の先生を中心として豊かに交わり、お子さんの成長をご一緒に考え、応援してまいりましょう。またお気づきの点などがありましたら、どんなことでもご相談ください。

                    今月はあそびの中の「動と静」についてご一緒に考えましょう。活発に身体を使って遊んだり、ゆったりと落ち着いて遊んだり、「あそび」にはいろいろな種類があります。活発に遊ぶ方を動的なあそび、落ちついて遊ぶ方を静的なあそびとして考えた時に、どちらの傾向を好み遊ぶかは、子どもの性格や年齢などによっても違いがあるでしょう。幼稚園でも自由時間のあそびなどを観察していると、一目散に走り出し、友だちと追いかけっこや戦いごっこを始める子ども、砂場で黙々と造形や見立てあそびをする子ども、遊具や鉄棒などのチャレンジをする子ども、虫探しや泥団子づくりに没頭する子どもなど、同じ園庭内の同じ時間であっても子どもによって遊び方はそれぞれです。

                    「動と静」のあそびにはそれぞれに楽しさがあり一概には言えませんが、動的なあそびには主に冒険心(挑戦や競争など)をかきたてるような魅力が、静的なあそびにはイメージを膨らませ、また集中して「自分の世界を開拓していく」ような魅力があるように思います。大好きなあそびに出会い遊び込んでいくことは、これらの魅力に触れ、その世界に深くのめり込んでいくことであり、子どもたちはそこから成長に必要なたくさんのことを学んでいきます。ですから動的なあそびであれ、静的なあそびであれ、「夢中になって遊ぶことのできるあそび」に出合うこと自体が幼児期における大変重要な目標となります。

                    あそびの価値を知らない大人は、子どものあそびを単なる時間つぶしや暇つぶしとしてしか捉えられません。ぜひお子さんのあそびに目を向けて、そのあそびの面白味はどこにあるのか、何に対して夢中になっているのかなどに着目して観察し想像してみると、きっとお子さんの理解や成長につながる発見がたくさんできるのではないかと思います。どうぞお子さんが見つけたあそびを大切にしていってあげてください。


                    ◆今月の聖句 「種は良い土地に落ち、実を結んで百倍、六十倍、三十倍にもなった」(マタイ13:8)

                    今月の聖句は、「種を蒔く人」のたとえという、イエスさまの語られた大変有名なお話です。

                    「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。蒔いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。ほかの種は石だらけで土の少ないところに落ち、そこは土が浅いのですぐ芽を出した。しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。ほかの種は茨の間に落ち、茨が伸びてそれをふさいでしまった。ところが、ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。耳のある者は聞きなさい」(マタイ13:1-9)

                    しっかりとお話を聞くことのできる子どもは、良い土地に落ちた種のように「心の大事な場所」にそのお話を落として、いつまでも忘れることなく、また百倍にも六十倍にも実を結ぶことができます。同じお話であっても、どのような心で聞くかによって伝わり方が違ってきます。大切なお話がしっかりと心に入るように、心を整え、また耕していける子どもになりましょう。(子どもの礼拝要旨)


                    園長 石川 勇
                    • 2025年5月 バングラデシュと共に

                      2025年5月 バングラデシュと共に

                      10ヶ月前

                      ◆愛の中で育つ -バングラデシュと共に-

                      5月を迎え、春から夏へ向かって自然の息吹も力強さをましている中、幼稚園でも日々の生活を通して子ども達の輝きがさらに増してまいりました。子どもたちは出会いの一学期を豊かに過ごしています。

                      さて、今月は「バングラデシュ」についてお伝えしたいと思います。バングラデシュはかつて「世界最貧国」と呼ばれていましたが、近年は経済成長により最貧国を脱しています。しかし、依然として貧困層が多く、アジア最貧国のひとつに位置づけられており、特に農村部の貧困率は非常に高いとされています。

                      貧困は、「貧困である →子どもを学校に通わすだけの余裕がない →教育が受けられない(=読み書き、計算ができない)→成人してからもろくな仕事に就けない →貧困から脱却できない」というように、負の連鎖を生み出してしまいます。私たちがパートナーシップを持っている現地NGOのBDP(Basic Development Partners)は30年余に亘ってACEF(アジアキリスト教教育基金)の支援の下に「教育こそがバングラデシュの発展に不可欠である」と、学校に通えない子ども達のために無償で学校を開き、教育の機会を与えています。現在ではBDPの学校(30校)に通う子どもは3,155人を数え、大きな教育の運動に発展しています。当園のエイセフボランティア会も、BDPのこの運動を支援するためのお母様方によるお働きであります。

                      私も以前訪バし、BDPの学校に見学に行く機会がありましたが、どの子どもも学校に行ける喜びでいっぱいに目を輝かせながら勉強している姿に感心させられたのを覚えています。「僕は将来お医者さんになりたいんだ」とか、「私は学校の先生になりたいの」など、とびきりの笑顔で夢を語る子どもたちの姿に「本当にそうなれたらいいね」と心から応援したい気持ちになりました。しかし学校に通えても、卒業まで通学できる子どもはほんの一握り程度です。それは、家庭の経済状態のために子どもも働かなければならないからです。学習を積み上げる重要性、それによって広がる将来の可能性などを親が知らない(親自身が教育を受けたことがない)ため、あるいは日々の暮らしがそれ以上にひっ迫しているため、子どもを学校に通わせきれないというのが実情なのです。

                      私たちは日本という恵まれた国で生活し、子どもが教育を受けることは今や当たり前となっていますが、そうではない現実を知ることで、「自分たちがどれだけ恵まれた環境を与えられているか」ということに気づくことができます。教育を受けることは「人生を選択するチャンスを広げる」ことです。そのチャンスが与えられている私たちの子どもには、ぜひ大きな夢や志を持って「期待に満ちた人生」を歩んでいってもらいたいと心から願います。そして、そのチャンスが与えられていない子ども達がいることも忘れずに、またそのチャンスが少しでも広がるように願い、これからもできる範囲で応援していきたいと思います。


                      ◆今月の聖句 「あなたがたは神さまに愛されている子どもです」(エフェソ5:1)

                      みなさんはお家ではお父さんやお母さん、家族から愛され、幼稚園では先生やお友だちから愛されて毎日を過ごしています。愛するとは「大切にする」ことです。みなさんは周りの人たちから大切にされています。大切にされると嬉しいし、安心しますね。

                      神さまは私たちみんなのお父さまです。目には見えないけれど、いつも私たちを愛し、守って下さるお方です。皆さんの歌う賛美歌や、お祈りを聞いて下さいますし、一人ひとりの心に寄りそって下さいます。神さまは私たちを大切にして下さいます。そして、神さまはこの世のすべてのものをお創りになられた方です。

                      動物や虫たち、草花や木々などにも神さまが与えて下さった「いのち」が宿っていて、私たちと同じように大切にされています。 

                      神さまに愛されていることを知って、私たちも安心して毎日を過ごしましょう。そして愛して下さり、守って下さる神さまにありがとうの気持ちを忘れずにいましょう。さらに、神さまが与えて下さった自然を大切にして、いのちを大切にして、お友達同士大切にしあって大きくなってまいりましょう。(子どもの礼拝要旨)


                      園長 石川 勇
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