園長のつぶやき
毎月の父母会で配布している園長のメッセージです

2021年4月 出会い、出合いで、愛

2021-04-09 07:00

◆共に生きる -出会い、出合いで、愛-
 
 お子さんのご入園、ご進級おめでとうございます。今年度もお子さんの健やかな成長を共に願い、ご一緒に知恵と力を合わせて「ゆたかな一年」を歩んでいけたらと教職員一同願っております。どうぞ幼稚園をご自分の場として、また幼稚園の毎日を大切にして日々をお過ごしください。また、担任の先生を主たるパイプとして幼稚園とご家庭とが深くつながれることを心より願っておりますので、日々の交わしあいを大切にして、どんなことでもお話しご相談ください。

 さて、幼稚園では一学期を「出会い(出合い)の一学期」と位置づけて、まずは新しい部屋や先生、友達、あるいは生活などに出会い、慣れること、そしてお子さん自身が「新しい環境を自分の中に取り入れていけるように」することを目標として過ごしていきます。昭島幼稚園では、とりわけこの「初めの時」を大切にしたいと考えています。それは、今月の表題(=出会い、出合いで、愛)にもあるように、子どもたち一人ひとりに「愛につながるような出会い」をしてもらいたいからです。子どもたちの個性は十人十色、みんなが幼稚園の主役です。先生も含めてお互いをありのままに受け入れあい(=出会い)、一緒に笑い、泣き、共に歩んでいく中で「仲間としての愛」が育まれます。また同時に一つひとつの経験(=出合い)が子どもの世界を広げ、意欲や興味を高めていきます。そして、こうした日々の積み重ねから「自身への愛=自尊心」も育まれていくのだと思います。子どもの成長にとって出会い(出合い)がいかに大切かを思わされます。

 ご家庭においてもお子さんのこうした出会いの時を是非尊重してあげてください。幼稚園生活を全力で過ごしてくるお子さんの心身の疲労に留意し、十分な休息を心がけ、出会ったお友達のこと、先生のこと、幼稚園での遊びや歌や取り組みのことなど、お子さんの話すことによく耳を傾けてたくさん祝福してあげましょう。また、新しい生活の中では、楽しかったことだけではなく、時には初めての経験に戸惑う姿も見せるかもしれませんし、涙で乗り越える時もあるかもしれません。ご家庭で表すお子さんの姿を(些細なことでも)担任の先生と豊かに交し合い、願いを一つにして、どんな時でもお子さんを励ましていけるようにしてまいりましょう。

 出会いの一学期はご家庭と園、そして父母同士の出会いの時でもあります。父母会や、日々の送り迎えの中で、互いに言葉を交わし合い、また笑顔を交し合って良い出会いを果たしていけることを願っています。始まりました今年度の保育も豊かな一年となりますように、皆様のお支えとご協力をよろしくお願いいたします。


◆今月の聖句 「私たちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます」(コリントⅡ4:18)

 「目に見えるものを見る」ことは誰にでもできますが、「目に見えないものを見ようとする事」はなかなかできません。しかし、目には見えないけれど大切なものがあります。毎日お祈りをしている「神さは」目には見えないけれど、私たちの近くにいていつも守ってくださいますね。それは心で感じられることだと思います。神さまも私たちの心をよくご存じです。見えない神さまと心でつながれることを私たちは知っています。

 同じように、自分とお友達の「間(あいだ)」も目には見えないけれど、何かでつながっているように感じますね。みんなといると楽しいとか、ホッとするとか…。確かに何かでつながっています。これも心で感じられることです。そのほか、「言葉」も目には見えませんが、言葉によってうれしくなったり、悲しくなったりもします。

 そのように考えると、どういう言い方をすればお友達に心が伝わるか、逆にどういう言い方はお友達を傷つけるか、同じことでも言い方によって大きく違います。見えないものに目を注ぐとは、心を使って感じ、よく考えることだと思います。あいさつひとつにしても元気よく「おはよう!」と言えばお友達に心が伝わります。「ありがとう」や、「ごめんね」もお友達に心を伝える大切な言葉です。目には見えないけれど大切なものを感じられる一人ひとりでいましょう。(子どもの礼拝要旨)
                       
園長 石川 勇