2013-03-14 08:10よりよい幼児期を目指して
◆よりよい幼児期を目指して -⑪船出のとき-
いよいよ今年度の保育も終わりの時を迎えました。振り返ると、子どもたちの日々はどの時も充実し、かけがえのない時でありました。過ごしてきた毎日はきっと一人ひとりの心に深く刻まれ、「楽しかった思い出」としていつまでも残っていくことでしょう。これらの子どもたちにとっての貴重な日々を、園と心を合わせ、共に創ってくださった父母の皆様に心よりの感謝を申し上げます。
またこの一年は、子どもたちの成長のみならず、父母の皆さんにとっても、教師や父母仲間との出会い、深交など、「実りや喜びがたくさんあった」一年でもあったと思います。毎日の中ではきっと大変な時もおありになったかとは思いますが、皆で支え合い乗り越えられたことも少なくなかったのではないでしょうか。お子さんを縁として、こうしてお互いに出会えたことを喜び、感謝したいと思います。そして、この幼稚園で得た関係をこれからもずっと大切にしてまいりましょう。
今まさに「船出のとき」を迎えようとしています。卒業やお引っ越しなどでこの幼稚園から離れていく子どもたちには、これから始まる新しい生活も神さまの守りと祝福に満たされて、健康に、そして希望に溢れて過ごし大きくなっていけるように心からお祈り、応援しています。ご家族の皆さんも健康を守られ、お子さんと共にどうぞ祝福いっぱいの新生活をお過ごしください。お別れを前にすると寂しい気持ちが湧きあがってきてしまいますが、「祈りでつながる」ことができる私たちでありますので、これからも互いのことを祈りあい、覚えあっていきたいと思います。
そして、来年度も昭島幼稚園で進級を迎える子どもたちには、新しく始まる保育の日々を通して、こころも身体もいっぱいに使い、たくさん笑い、泣き、考え、感動して「それぞれらしく輝きながら」大きくなっていけるように父母の皆さんとさらに心を合わせて歩んでいきたいと願っています。船出を迎えるその時まで、ご一緒にかけがえのない日々を創り上げていきましょう。
<大波のように(賛美歌)>
大波のように神の愛が わたしのむねに寄せてくるよ
漕ぎ出せ漕ぎ出せ 世の海原に 先立つ主イエスに身を委ねて
今年度もこうして自由に思いを語る場を与えられて感謝でした。「よりよい幼児期を目指して」というテーマで皆さんと少しでもご一緒に考えられたらと願い、文章を書いてみましたが、いかがだったでしょうか。人生の土台となる幼児期、二度と繰り返すことのできない大切な幼児期であるからこそ、親としても「一生懸命」に子育てに向き合いたい、よりよい親になりたいという親御さんの篤い思いに応える幼稚園でありたいとの願いが一層強められた一年の歩みでした。来年度はまた新しいテーマで皆さんと「幸せな子育て」をご一緒に考えていけたらと願っています。ご意見やご感想などをぜひお寄せください。
◆今月の聖句 「神の国はあなたがたの間にある」 (ルカ17:21)
イエスさまが教えてくださった言葉です。神の国はここにある、あそこにあるというように目に見えるものではなく、目には見えないけれど「自分とお友達の間」にあるとおっしゃるのです。不思議なことだけれど、うれしいことですね。
この一年、二年、三年間の幼稚園でお友達と一緒に大きくなりました。その間も自分とお友達の間には神さまがずっといらっしゃって、やさしく守ってくださったのですね。四月になると皆さんは一つずつ大きなクラスになるし、年長組の人たちは小学校一年生になります。新しいクラスや学校でも、神さまが皆さんと新しいお友達との間にいらして、皆さんにはもっとたくさんのお友達ができるし、もっと仲良しのお友達ができるでしょう。だから安心して大きくなっていけるのです。
これからも神さまに「ありがとうの気持ち」を持って、神さまに「喜んでいただける子ども」として過ごし、大きくなっていきましょう。 (子どもの礼拝要旨)
園長 石川 勇