園長のつぶやき
毎月の父母会で配布している園長のメッセージです

2013年度7月 ④安定と刺激

2013-07-12 09:26共に生きる

◆共に生きる -④安定と刺激-
 
 梅雨明けと同時に猛暑日が続いていますが、幼稚園では毎日元気な子どもたちの声が響き、いよいよ充実して毎日を過ごしています。気がつけばまもなく一学期の終業を迎えようとしています。それぞれに新しい環境の中でスタートした今学期でしたが、先生や仲間と出会い、共に歩みを重ねることができた貴重な日々であったと思います。この「出会いの一学期」を通して子どもたちは一回り大きく成長することができました。こうした「ゆたかな日々」を歩めたのも、ご家庭の本園の教育活動に対する深い理解とご協力のお蔭であると教職員一同皆さんに心よりの感謝を申し上げたいと思います。

 さて、間もなく長い夏休みを迎え、ご家庭でお子さんと過ごす時間も長くなりますが、ぜひ安全で有意義な夏休みを過ごしていただきたいと思います。今回、生活を豊かにするキーワードとして、「安定と刺激」という言葉をご紹介したいと思います。子どもの成長にとって毎日の生活が「安定」していることは何よりも大切です。そのためには、なるべく生活リズムを一定に保ち、活動と休息のメリハリをつけることや、子どもの生活時間(食事、就寝時間など)や、環境(あそび場、テレビ番組の選別、時間管理など)を管理してあげることが必要です。また、管理するだけでなく、お子さんが自ら「見通しを持って生活できるように」いろいろと工夫してみるとよいと思います。例えば、生活の流れが目でもわかるように、起床から就寝までの時間や活動を書いた(描いた)紙を壁に貼り、お子さんと一緒に見通しを立てながら生活するのも良いアイディアですし、また、家族の役割を決めておき、お子さんにも何かの係りをしてもらったり、あるいは家事のお手伝いをしてもらったり、近日中に幼稚園から持ち帰る「夏休みのお約束表」を活用し、ご家族で夏休みの「お約束」を話し合い、皆で実行したりするのも日常生活を安定させる良い取り組みとなるでしょう。親が管理し指示する生活から、少しずつでも主体的な生活が送れるように、安定した生活を通して「自分で考え行動できる力」を身につけさせてあげたいものです。

一方の「刺激」は時々訪れる「ワクワク・ドキドキ」の機会です。夏休みはお出かけや旅行など、普段できないような体験をするチャンスでもありますし、お出かけや旅行ができなくても、「プールや公園に行っていっぱい遊ぼう!」でも子どもにとっては十分な刺激となります。是非ともお子さんと一緒に計画し、「指折り数えて」その日を迎えられるようにしてあげましょう。

 このように、安定した毎日の生活と、時々訪れる刺激を上手にデザインして毎日の生活をぜひ考えてみてください。夏休みは親子関係を見つめ直す時でもあると思います。成長に応じた親の関わりに気付いたり、さらに親子関係を強く、太くしたりできる時です。どうぞ夏休みを有効に使って有意義な時をお過ごしください。



◆今月の聖句 「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」 (マタイ5:9)

  平和とは、みんなが争うのではなくて、みんながやさしい気持ちをもって支え合い、お互いを大切にしあうことを言います。人と人とが争うと「言い争い」や「ケンカ」となりますし、国と国とが争うと「戦争」となってしまうことさえあります。

 神さまはこの世界をお創りになられた方であり、私たちも神さまに創られた一人ひとりです。神さまは私たちが自分勝手な考えでお互いに争い、傷つけあうことを望んでおられるでしょうか?きっとそうではなくて、私たちがお互いに助け合って、大切にしあう、「平和な世界」を作ることを望んでおられると思います。

 平和を実現するとは、平和を作り出すということです。私たち一人ひとりが「平和を作り出す」気持ちを持って毎日の生活を過ごすことが大切なのです。そのためには「相手の気持ち」に気づいたり、考えたり、その人の立場になって考えたりすることが大事ですし、みんなで心や力を合わせることも大切です。

 これからも、お家では家族に対して、幼稚園でもお友だちや先生に対して、「みんなが平和でいられるように」考えてすごせる皆さんでいましょう。そして、神様に喜んでいただける行いができる子どもとして大きくなっていきましょう。 (子どもの礼拝メッセージ要旨)



-夏の安全-

戸外に出る時、特に以下の点に気をつけましょう

1.直射日光、気温
夏の日差しは身体に大きな負担をかけます。必ず帽子をかぶり、直射日光の下で長時間遊ばないように気をつけましょう。また、気温に対しても適切な判断が必要です。30℃を超えるような炎天下の中で遊ぶ時には、熱中症(日射病、熱射病)や、過度な日焼けへの対策をしっかり講じておきましょう。木陰を上手に活用して遊ぶ、涼しい場所で休憩をしっかりとることなども大切なポイントです。

2.水分補給
子どもの体重は大人の1/3以下であることを常に考慮しましょう。身体の貯水量(タンク)が大人に比べて小さい反面、発汗量は大人と同じと考えれば、大人の何倍も給水をする必要があるというわけです。夏の季節は特に脱水症に注意が必要です。

3.TPOに合わせた服装
暑いからといって肌を露出したまま藪や森に行くのは危険です。草むらにはかぶれる草や毒虫、トゲなどが潜んでいます。夕方などにはヤブ蚊等も大量発生します。草むらに入る時には少なくとも長ズボン、靴下、靴という服装で、必ず虫除けもしていきましょう。また、万が一の時に備えてファーストエイドは用意しておきたいものです。
その他、山登り、水遊び、キャンプなどそれぞれTPOに合った服装で出かけるようにしましょう。

4.水上安全
夏の季節に一番気をつけたいのは水の事故です。ご家庭で海や川、プールに出かける機会も多いと思いますが、絶対にお子さんから目を離さないように、また、水温、水深、流れなどはもちろん、入水時間も必ずチェックして遊ばせましょう。また、休憩時には日陰で保温、水分補給を十分にさせましょう。

5.その他
・規則正しい生活に心がける:就寝・起床・食事・帰宅時間など
・健康管理に気をつける:手洗い、うがい、寝冷え、クーラーも適度に
・健康に、安全に過ごせるアイディアを子どもと一緒に考え、家族で守る


 -家庭でできる手軽なあそび-

  道具が必要ないもの
   なぞなぞ・クイズ・ジャンケン・手遊び・歌・かくれんぼ・おにごっこなど…
  道具を使って
   サッカー・キャッチボール・フリスビー・縄跳び・自転車・花火・お絵かきなど…
  工作して
   魚釣りゲーム・お面・たたかいごっこ・ダンボールのお家作り・仮装・粘土など…
  おでかけして
   公園・動物園・水族館・博物館・プール・映画・虫取り・木登り・山登りなど…
  スペシャル企画
   旅行・帰省・キャンプ・バーベキュー・天体観測・お友達のお家にお泊りなど…

 ちょっとしたアイディアで楽しい活動ができるはず。お子さんと一緒に計画してみてはいかがでしょうか。



園長 石川 勇