2013-10-04 10:00
◆共に生きる -⑥振り返り-
活動の2学期、幼稚園では秋の季節をこころと身体いっぱいに感じ、ゆたかに過ごしています。そんな中、まもなく大きな取り組みでもあるプレーデーを迎えますが、この機会を通して子どもたちには「広い場所で思い切り身体を使ってあそぶ」楽しさを体験してもらいたいと思いますし、ご来場くださるお家の方々には、お子さんのがんばる姿や、楽しんでいる姿をご覧いただき、成長を喜んでいただける機会になればと願っています。父母の皆さんには何かとお手伝いいただくこともあるかと思いますが、楽しいプレーデーとなるよう、皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。
さて、今月は「振り返る」ことについてご一緒に考えてみましょう。節目を迎えた時や、方向性・目標を定めようとする時などに、よく私たちは「振り返る」という行動をします。仕事でも「振り返る」ことは、良い仕事する上で重要なルーティンの一つです。振り返ることには、「良かったことを確認し、正すべき課題を整理して、それらを次に生かす」という意味と、「経験したことを深く心に刻む」という意味があるように思います。
時間は私たちが考えようと考えまいと過ぎていきますし、記憶も時間とともに薄れていきます。ですから、同じ時間ならば、「なんとなく過ぎていく時間よりも充実した時間を過ごしたい」、「あいまいに記憶するよりも鮮明に記憶しておきたい」と誰でも願うのではないでしょうか。そこで、「日々の振り返り」が大切になってきます。毎日日記をつけることは大変かもしれませんが、一日の終わりにその日を振り返る時を持ち、印象に残ったことを一言メモしてみたり、明日に向けて小さな目標を考えてみたりするだけでも、新鮮な気持ちで次の日を迎える、あるいは深く心に刻むことにつながっていくと思います。特にお子さんの一日は大人以上に貴重なものとして考え、ぜひお子さんとも一緒に「振り返る」時間を大切に、そして楽しんでみてください。
『のろくてもいいじゃないか 新しい雪の上を 歩くようなもの
ゆっくり歩けば 足跡がきれいに残る』 (星野 富弘「雪の道」1986年)
お子さんとじっくりと向きあって過ごせる時間は案外短いものです。先を急ぎ、前ばかり見て歩いたり、(ただただ何となく)惰性で歩いたりしていては大切なものを見落としてしまいます。人生の土台となるこの幼児期だからこそお子さんと一緒にゆっくり丁寧に、また充実して毎日を歩んでいきたいものですね。将来振り返った時に、きっとご家族の思い出の中に「いつまでも消えない足跡」がきれいに残されていることでしょう。
◆今月の聖句 「いかに楽しいことでしょう 主に感謝をささげることは」 (詩編92:2)
秋の季節を迎えました。「~の秋」というように秋にはいろいろな名前があります。食欲の秋、スポーツの秋、実りの秋…といった具合です。暑かった夏が過ぎ、涼しく過ごしやすくなりました、私たちもいろいろな秋を見つけて、感じて、いろんなことにチャレンジしてみましょう。
10月の讃美歌は「うれしい秋の」をみんなで覚えお捧げしています。
・うれしい秋の実りです 裏のお山のおみかんも 柿もリンゴもかごいっぱい みんな揃ってありがとう
・おおきなカボチャ小さい豆 お米も麦も 倉いっぱい 枯草匂う小屋の中 仔牛も一緒にありがとう
秋の実りを神さまに感謝する讃美歌ですね。神さまのめぐみは私たちだけでなく、世界中の人たちからお山に住む動物たちまでに及びます。みんな神さまのめぐみの中で生きているのです。ですから私たちも「与えられているめぐみ」に気づき、神様にありがとうをお伝えしましょう。讃美歌を歌う歌声、私たちの祈る声が神さまに届きます。それだけではなく、「私たちの心」も神さまに届くのです。ですから、どういう心で讃美歌やお祈りをお捧げするのかが大切ですね。
うれしい心とありがとうの心、そして素直な心で一緒に賛美を捧げ、しっかりと耳を傾け、心を合わせてお祈りを捧げたいと思います。この秋、心も大きく育てましょう。(子どもの礼拝要旨)
園長 石川 勇