• 2011年度11月 ⑦あそびについて6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -⑦あそびについて-

     活動の2学期の中、過日は「プレーデー」をたくさんの親御さんもご一緒に、喜びいっぱいに行うことができました。ご協力いただいたお一人おひとりに心よりの感謝を申し上げます。子どもたちは、体を動かす楽しさを十分に感じ、「やってみよう」の気持ちをもって、身体も心もいっぱいに使って「実りの季節」を意欲的に過ごしています。

     さて、今月のテーマは「あそび」です。良いあそびは子どもの成長を促します。また、あそびの内容は成長に応じて変化します。ご家庭で、また幼稚園で、お子さんがどのように遊んでいるかを知り、理解していくことは子育てにあたるうえでも、お子さんの成長を考えるうえでも大切なポイントであると思いますので、ぜひご一緒に考えてみましょう。

     幼児期前期(3歳頃まで)のあそびは、お父さんお母さんを相手に一人で遊具やおもちゃを使って遊ぶことが主です。一つのあそびへの集中時間は短く、次から次へとあそびが変わっていく様子も多くみられます。しかし、幼児期も後期(3歳から6歳)になるにつれ、次第に「友達あそび」ができるようになり、ついにはある一定の時間の中で友達と上手に遊びきることができるようになります。そして同時に友達や仲間との関係が深められていきます。これには当然幼稚園での生活が大きく影響していることは言うまでもありませんが、この時期に芽生えてくる「友だちへの興味や関心」も大きく関係しているのだろうと思います。友だちへの興味や関心が、一緒に遊ぶという経験を「積み重ねていく」ことで広げられ、高められていき、その結果として関係が深まるのだと思います。幼稚園での毎日はあそびの積み重ねでもあります。

     「お友達と仲良く」という言葉を大人はよく口にします。しかし、友だちあそびもろくにせずに「仲良く」することなどできません。仲良く遊ぶためには数多くの失敗が必要なのです。その失敗とは、遊びの中で友達とぶつかる経験です。しかし、友だちとぶつかるためには「対等の主張」ができなくてはなりません。ですから、まずは自己発揮と自己主張(自分のしたいあそびを見つけ、自分でやってみようと思うこと)を持つことが何よりも大切です。そうして自分の主張と相手の主張がぶつかる事ができるのです。主張がぶつかるとあそびが途切れますし、強いぶつかりあいの場合はケンカになることもあるかもしれません。しかし、それらの過程で子どもは多くのことを学びます。失敗を繰り返さないようにするにはどうするかを体験的に学習するのです。こうして少しずつ「他者理解」ができるようになっていきます。三歩歩いて二歩下がるという言葉のように、うまく遊べたり、失敗したりの日々が子どもたちの成長には必要不可欠なのです。

     この過程で大人が心がけたいことは「待つ」、そして「聴く」という関わりではないでしょうか。失敗しないように「指図する」ことよりも、あそびを見守り、お子さんの話によく耳を傾けて、本当はどうしたかったのか、お友達の気持ちはどうだったのか、明日はこうしてみようなど「支え、励ます」姿勢が必要だと思います。成長とともに変化するお子さんのあそび、その変化に合わせた親の関わりを考えてまいりましょう。


    ◆今月の聖句 「主は必ず良いものをお与えになり、わたしたちの地は実りをもたらします」(詩編85:13)


     1620年イギリスの清教徒団が、イギリス教会の宗教弾圧を逃れ"メイフラワー号"でアメリカのマサチューセッツ州プリマスに到着しました。上陸した年の冬は寒さがとても厳しく、さまざまな困難にも見舞われ、100人程いた清教徒は半数ほどになってしまいました。翌年、生き残った人たちは先住民であるネイティブ・アメリカン(インディアン)に狩猟や農耕を教わり、春夏一生懸命働き、ようやく生き延びることができたのです。その秋の収穫時、清教徒達は教会に集い、会食を催して収穫を喜び、神様に感謝する会を催しました。この席には、恩人であるインディアン達も招かれました。インディアン達は、お礼に七面鳥や鹿の肉を持って集まり、清教徒とインディアンたちは、3日間戸外のテーブルに食物を山と積んで、神様に感謝を捧げ、讃美歌を歌ったそうです。これがThanksgiving Dayの起源です。

     収穫を感謝する時を迎えました。今年も野に山にもたらされた「実り」の恩恵を受けてこうして命が与えられていることに感謝し、喜びをもって毎日を過ごしていきたいものです。特に都市型のライフスタイルにあっては、収穫の喜びにあずかるチャンスも滅多にあるものではないと思いますので、努めて土に触れることや、自然と触れ合う機会をもつことが大切であるように思います。

    幼稚園でも来週、収穫を感謝し、その喜びにあずかる機会がもたれますが、おいも掘りや遠足といった、実りや自然と直接触れ合う体験が、この感謝につながる貴重な体験であると思います。どうぞご家庭でも様々な工夫のもと秋の実りを感謝し、楽しんでお過ごしください。

    園長 石川 勇

  • 2011年度10月 ⑥会話について6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -⑥会話について-

     季節は秋を本番に迎えました。来週にはいよいよプレーデーを行います。爽やかな季節の中で身体も心もいっぱいに使って皆で楽しみたいと思います。

     さて、今月は会話について考えてみましょう。家庭で会話がゆたかにある子どもは語彙も豊富で、「話す」ことはもとより「聞く」ことにも意欲的であるといわれます。幼児期は好奇心も旺盛になり、様々なことにチャレンジして、友だちとの遊びも盛んになる時期です。お子さんが著しく成長するこの時期に、是非「家庭の中の会話」について見直してみましょう。

     「会話」とは読んで字の如し、会って話すことですから、家事をしながら、あるいはテレビを見ながらではなく、お子さんとゆっくりと向き合って、表情なども交えながら行うものです。また、会話は指示や注意とは違います。どちらかが一方的に話す、聞くではなく、安定した気持ちで、会話の中に「話す」場面と「聞く」場面とがきちんとあることが大切です。このように考えてみると、家庭で「ゆたかな会話をしている時間」というのは案外多くはないかもしれません。忙しい毎日、お子さんとゆっくり向き合う時間はなかなかとれず、どうしてもテレビなどに頼ってしまいがちではありますが、一日の中でわずかであってもお子さんとゆっくり向き合って会話をする時間を是非とも大切にして下さい。

    自分の体験や思いを「言葉」にして表現し、相手に伝えることは簡単なことではありませんが、毎日少しずつ積み重ねることによって次第に上手になっていくものでありますから、会話の中で十分に時間をかけてお子さんの「伝えたいこと」を引き出していけるように心がけていきましょう。「食事やお風呂の時間」は落ち着いて会話がしやすい時間ですので、この時間を十分に活かすのもいいでしょう。会話を楽しむ時はテレビなどは消して、和やかな雰囲気の中で、お父さんやお母さんも率先してその日の出来事をお話し、お子さんの「話したい」という気持ちを育んでいきましょう。また、おやすみ前の絵本は、落ち着いた気持ちで入眠できるだけでなく、様々な表現やことばと出会える機会でもありますので、積極的に活用してみましょう。

    「自分の話が聞いてもらえ、お父さんお母さんの話が聞ける」ことはお子さんにとってこの上ない喜びです。また、ゆたかな会話はお子さんの心にしっかりと届き、情緒の安定や自信につながるだけでなく、そのようにして身につけられた会話力が、お友達との関係を深めるためにも、またあそびの質を高めるためにも用いられていくのです。親子の会話の時間、是非大切にいたしましょう。


    ◆今月の聖句 「いつも喜んでいなさい 絶えず祈りなさい どんなことにも感謝しなさい」(テサロニケⅠ 5:16)


     何かに取り組む時、それが「喜びをもって」なのか、「(嫌々)仕方なく」なのか、人によって取り組みの姿勢は大きく違います。そして、その取り組みの姿勢によって得られる達成感や充実感なども変わってきます。喜んで取り組むということは、自分から進んで取り組むということであり、それは「主体的」であるとも言えます。いつも喜んでいようとすることは人生を主体的に生きることにつながります。

    また、同様に「今ある状態をどのように感じるか」にも、人によって違いがあります。「満足」して生きていくのか、「不満」を感じて生きていくのか、生き方に大きく関わる価値観の違いです。今与えられている恵みに気づき、満足して生きることができる人は、日々の中の小さな幸せを見つけ、蓄積できる人であり、物事を肯定的に受け止めて「よい点を見出すことができる人」でもあります。感謝する心とは、身の回りにあるこれらの小さな幸せや喜びの一つひとつに目を留めていくことであると思います。

    子育てに当てはめて考えてみても、子育てに主体的であろうとするからこそ、「親としての学びや喜び」と出合えるのであり、子どもの日々の成長の中に幸せや喜びを見出せるのだと思います。そして、そうした日々の出来事を振り返れば、必ずそこには誰かしらの支えや協力があったことに気づかされます。これは本当に幸せなことであり、感謝なことだと思います。いろんなことが人任せでもすんでしまう時代、お金さえ払えば何でもやってもらえる時代、「感謝を失った時代」ともいえる今日の中で、このみ言葉はわたし達に「忘れてはいけない大切な心」を教えてくれています。

    人生苦しい時や悲しい時、いろいろな時がありますが、苦しい時ほどこのみ言葉を思い起こし、喜びや希望を持って前に進んでいきましょう。また、これからもお互いに感謝を交し合い、助け合い、祈り合える、この仲間を大切にしてまいりましょう。


    園長 石川 勇

  • 2011年度9月 ⑤戸外の活用6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -⑤戸外の活用-

     長い夏休みも終わり、いよいよ2学期が始まりました。2学期は「活動の2学期」と位置づけ、秋から冬に移りゆく季節を身体も心もいっぱいに感じながら過ごしてまいりたいと思います。この学期も皆さんと「子ども達の成長」を共に喜び歩んでいきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

     一年の中でも最も過ごしやすい季節を迎えました。実りの秋、読書の秋、運動の秋、食欲の秋・・・秋は自然にも、わたし達にも、様々な恵みや楽しみを与えてくれます。どうぞこの季節、ご家庭においても積極的に戸外に出て、お子さんと一緒に様々な秋を見つけてみましょう。

    山の秋の楽しみ:初秋までは虫取り(バッタやコオロギなども大型に成長)、晩秋は紅葉、どんぐりなどの実を拾うなど。 彩り鮮やかな森に出かければ歩くだけで気持ちよい
    里の秋の楽しみ:柿やリンゴなどの果実、作物の収穫、焚き火で焼きいもなど

    この他にも秋の楽しみはたくさんあります。身の回りでも、幼稚園までの通園路で例えば柿の木があるとすれば、その木を日々お子さんと定点観察してみましょう。秋の深まりにあわせて実が大きくなったり、色づいたりする様を見る事も、お子さんと一緒に秋を楽しむ方法の一つです。また、秋は中秋の名月に表わされるように、空が高く澄んでいますので、星空観察にも良い季節です。お子さんと星空を眺めながら、星座や流れ星を見つけるのも楽しい時間です。

    都会的な生活は便利で快適である反面、気をつけていないと季節感や生活の工夫力、応用力まで奪われてしまいます。特に季節感は頭で考える「知識」とは違い、体験により五感で習得する「感覚」であり、実際に外に出て、見て、聞いて、嗅いで、触って、味わうことによって身につくものでありますから、幼いうちから四季折々自然の中でたくさんの体験を積むことが大切であると思います。

     どうぞこの秋、ご家族でいろいろな秋を見つけにお出かけください。皆さんで「こんな秋を見つけたよ」と報告しあえたら楽しいですね。


    ◆今月の聖句 「平和をつくり出す人々はさいわいである。彼らは神の子とよばれるであろう。」(マタイ5:9)


    まもなく迎える9月11日は東日本大震災から半年という時であり、アメリカで起こった同時多発テロから10年という時でもあります。
    世界ではリビアでの紛争や、ソマリアでの干ばつなど大きな国際問題として報じられ、国内においても先日の台風により近畿地方の各地において大きな被害が発生しました。福島原発の問題も未だ解決をみせません。
    経済問題は国内外においても益々深刻化し、日本の失業率も悪化の一途をたどっているという状況です。
    平和の定義は「戦争や災害のない状態、心配やもめごとのない和やかな状態」とされています。平和は決して恒久的なものではなく、時々刻々生じる心配やもめごとを「平和的に解決することによって維持させている」のであり、取扱を間違えれば途端に平和な状態は崩れてしまうということをわたし達は忘れてはいけないと思います。新しい政権のもとで日本がどのような舵取りをしていくのか、平和の維持に向けて力を発揮してもらいたいと心から願います。
    さて、平和を考える時、(国であっても人であっても)いかに良好な関係を築くことができるかが鍵となるでしょう。互いに主張し対立するのではなく、互いに聞きあい、協力し合うこと、損得ではなく愛が中心となるような関係を築くことが「平和をつくり出す」という行為なのだと思います。
     幼稚園でも、今月は「平和」をテーマとして、「平和をつくり出す」身の回りの行動について子ども達と考え合う時がもてたらと考えています。どうぞご家庭においても「家族の平和」について考え、話し合ってみて下さい。これからも「子ども達の将来が平和であり、(わたし達のように)幸せな子育てができるように」祈り、またこの平和をみんなで守ってまいりましょう。



    園長 石川 勇

  • 2011年度7月 ④物より思い出6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -④物より思い出-

     まもなく一学期の保育も終業の時を迎えようとしています。それぞれに始まった新学期、お子さんにとっても、親御さんにとっても、新しい環境や出会いに多少の戸惑いや緊張を覚えた時であったのではないでしょうか。しかし日々を重ねるにつれ、それらを見事自分自身の力で乗り越え、今をこうして笑顔で過ごせていることを思うと、子ども達に、そして親御さん方にも大きな拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。昭島幼稚園の保育や考え方を深く理解し、影に日当にお支えくださったことに心より感謝いたします。
     
     さて、もうすぐ長い夏休みを迎えます。それぞれのご家庭においても旅行や帰省、海、山、プールなどへ遊びに行く機会も増えるでしょうし、夏休みならではの楽しい計画もあるでしょう。どうぞこの夏休みも有意義に、そして安全にお過ごしください。夏休みを迎えるにあたり、今月は「物より思い出」というテーマで楽しい子育てを考えてみたいと思います。

     ちょうど昨日、年長組の親子遠足がありました。5月から雨により順延が続き、ようやく実施できた遠足でした。「秋川に仲間と親子で遊びにいく」というシンプルな内容で、特段きれいな施設や遊具があるわけでもない、川とスペース、それから簡素な施設があるだけの場所です。しかし、そんな何もない場所で、子ども達は決してお金では買うことのできない「貴重な体験」と、「楽しい思い出」を作ることができました。本当に楽しくて素晴らしい一日でした。

    どうしてこんなに楽しかったのかを考えてみると、それは、みんなで力を合わせて作った“イカダ”、カニやエビ、カエルなどの川に住む多様な生物、串に刺して焼いたマシュマロ、川原で遊べるスタンプラリーなど、「楽しい活動や環境」が用意されていたこともあるでしょうが、それよりも、参加した誰もが「この一日を楽しもう」としていたからであり、「遊んであげる」のではなく、「一緒に遊ぶ(楽しむ)」ことのできる親御さんたちに囲まれていたからであると思うのです。遠足のお手伝いも気持ちよく引き受けてくださり、子どもと一緒にびしょ濡れになって遊ぶ方、子ども以上に好奇心いっぱいに生物を探し回る方、お子さんと一緒に夢中になってマシュマロを食べる方?など、見ているだけでこちらが楽しくなってしまうほど子どもたちと一緒に遊んでくださいました。そんな親御さん方の雰囲気や、笑顔、歓声に包まれていたからこそ、子どもたちが楽しい一日を過ごせたのだと思います。子どもたちの心にずっと、「楽しかった思い出」として、これらの光景が焼きつき、残っていくことを願っています。

    ご家庭においても、お子さんに「何をさせるか、どこに連れていくか」以上に、「お子さんとどう過ごすか」を大切に考えてみましょう。お金をかけてどんな楽しいテーマパークへ出かけても、どんな豪華なホテルに泊まっても、親に「一緒に楽しむ」心がなければ、すべては空しいだけです。逆に、お家の近くの公園であっても、お子さんとボール一つ持って出かけ、一緒に楽しめるなら、それはお子さんにとってお父さん(お母さん)と楽しく遊べた最高の一日となるのです。この夏休み、ぜひお子さんと最高の思い出を作って下さい。



    ◆今月の聖句 「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である」(ヨハネ15章5節)


    わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である。わたしにつながっていながら実を結ばない枝はみな、父が取り除かれる。しかし、実を結ぶものはみな、いよいよ豊に実を結ぶように手入れをなさる。わたしの話した言葉によって、あなたがたは既に清くなっている。わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである。(ヨハネ15:1-5)

    これはイエスさまがお弟子さんたちに語られた言葉です。イエスさまがぶどうの木で私たちがその枝。木に枝がしっかりとつながっていることで実を結ぶように、イエスさまにつながっていれば私たちも多くの実を結ぶことができます。イエスさまは“愛の人”でありますから、イエス様の部分を「愛」と読み替えてもいいと思います。

    親子の愛、友情、恋愛、自己愛、博愛など愛にも種類がありますが、人は愛につながることで自己を見出し、他者を理解し、そして平和を作り出していくのであり、愛から離れては孤独や支配、打算、破壊の道しかありません。これからも愛につながるわたし達でいましょう。

    -夏の安全-

    戸外に出る時、特に以下の点に気をつけましょう

    1. 直射日光、気温
    2. 水分補給
    子どもの体重は大人の1/3以下であることを常に考慮しましょう。身体の貯水量(タンク)が大人に比べて小さい反面、発汗量は大人と同じと考えれば、大人の何倍も給水をする必要があるというわけです。夏の季節は特に脱水症に注意が必要です。
    3. TPOに合わせた服装
    暑いからといって肌を露出したまま藪や森に行くのは危険です。草むらにはかぶれる草や毒虫、トゲなどが潜んでいます。夕方などにはヤブ蚊等も大量発生します。草むらに入る時には少なくとも長ズボン、靴下、靴という服装で、必ず虫除けもしていきましょう。また、万が一の時に備えてファーストエイドは用意しておきたいものです。
    その他、山登り、水遊び、キャンプなどそれぞれTPOに合った服装で出かけるようにしましょう。
    4. 水上安全
    夏の季節に一番気をつけたいのは水の事故です。ご家庭で海や川、プールに出かける機会も多いと思いますが、絶対にお子さんから目を離さないように、また、水温、水深、流れなどはもちろん、入水時間も必ずチェックして遊ばせましょう。また、休憩時には日陰で保温、水分補給を十分にさせましょう。
    5. その他
    ・ 規則正しい生活に心がける:就寝・起床・食事・帰宅時間など
    ・ 健康管理に気をつける:手洗い、うがい、寝冷え、クーラーも適度に
    ・ 健康に、安全に過ごせるアイディアを子どもと一緒に考え、家族で守る

     -家庭でできる手軽なあそび-

      道具が必要ないもの
       なぞなぞ・クイズ・ジャンケン・手遊び・歌・かくれんぼ・おにごっこなど…
      道具を使って
       サッカー・キャッチボール・フリスビー・縄跳び・自転車・花火・お絵かきなど…
      工作して
       魚釣りゲーム・お面・たたかいごっこ・ダンボールのお家作り・仮装・粘土など…
      おでかけして
       公園・動物園・水族館・博物館・プール・映画・虫取り・木登り・山登りなど…
      スペシャル企画
       旅行・帰省・キャンプ・バーベキュー・天体観測・お友達のお家にお泊りなど…

     ちょっとしたアイディアで楽しい活動となります。お子さんと一緒に計画してみてはいかがでしょうか。

    園長 石川 勇


  • 2011年度6月 ③家庭の関わり6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -③家庭の関わり-

     6月に入り、梅雨の季節を迎えました。大地に潤いを与え、木々や草花、作物を大きく育てる恵みの雨です。雨の大切さを感じ、楽しみながらこの時期を過ごしてまいりましょう。

    幼稚園では1学期の保育も徐々に高まりをみせてまいりました。子ども達はたくさんの刺激の中で、それぞれなりに毎日の生活に精一杯参加し、頑張っています。保育参観などの機会もありますが、お友達と比べたり、課題ばかりに目をやるのではなく、お子さんが幼稚園で何を頑張っているのか、幼稚園のどんなところを好きになったのか、どんなお友だちができたのかといった「良い点」に目を向けてみましょう。きっとお子さんの新しい一面が見つかると思います。

     さて、今月は「家庭の関わり」というテーマで楽しい子育てを考えます。高い社会性を持つ動物といわれている「ゾウ」は、その生涯を自分の所属する群れで過ごします。群れには年長者(70歳くらい)から生まれたてのあかちゃんまでおり、その群れは20頭近い規模になります。子ゾウは群れ全体で育て、生きていく知恵やルールなどが時間をかけて教え伝えられていくのだそうです。しかし、アフリカでは近年ゾウが人間を襲ったり、農作物を荒らしたりする事件が頻発しており、深刻な社会問題になっているそうです。元来人間とうまく共生していたゾウが、なぜそのような行動をとる様になったのか?観察や研究が進み、ひとつの事実が分かりました。それは、象牙捕獲のために密猟者によって「特に象牙の大きい年長者から」殺されてしまう、このことは、ゾウの群れにとっては「生きる知恵やルール」を伝えていくべき存在が突然いなくなるということで、その年長者を欠いた群れで育った(教育を受けていない)ゾウが被害をもたらすような行動をしてしまうのだそうです。長い歴史をかけて人間との間に築かれてきた暗黙のルールが今まさに壊れようとしている・・・。人類の歴史にとっても本当に大きな損失であると思うのと同時に、この日本で生きる「私達の生き方」にも共通するメッセージであるように感じます。

    「社会の最小単位は家庭である」といわれます。子どもは家庭で学んだ知恵を生かしてやがては大きな社会で生きていくのですから、家庭教育が子どもにとっていかに重要かが分かります。しかし、家庭崩壊や、それに限らず家庭はあっても「家庭教育」が十分になされないまま子どもが育ち、様々な問題を引き起こすケースが年々増加の一途をたどっているそうです。今、家庭教育を真剣に考える時が来ているのではないでしょうか。

    家庭教育とは親としての「関わり」そのものであり、社会を生きていく術を「人任せ」にせず、わが子に継承していこうとする親の覚悟と行動です。暴れゾウのような人間にならないためにどのように育てますか?あるいは、社会を上手に生きていくコツとはなんでしょうか?幸せに生きるとは一体どんなことですか?…目先のことだけではなく、少し長いスパンで、親(年長者)として伝えるべきことをご夫婦でよく話し合い、互いに協力し合ってそのような生活を実践していくことこそが家庭教育なのだと思います。子は親の背中を見て育つといいます。言葉だけでなく、どうぞ率先して手本となるような行動で「背中を見せ」、この楽しい子育ての時をお過ごしください。


    ◆今月の聖句 「神は、その独り子をお与えになったほどに世を愛された」(ヨハネ3章16節)


    神様がどれほどわたし達を愛してくださっているかを知ることのできる聖句です。かけがえのないわが子をどこかに送るなどわたし達には想像もつきません。しかし、神様はその独り子であるイエス・キリストをわたし達のもとにお遣わしになりました。そして今もなお、神様の栄光をイエス・キリストを通してわたし達にお示しになられているのです。神様は、これ以上ない大きな、そして深い愛でわたし達を包んでくださっています。
    さて、イエス様は、その生涯を通してわたし達に「愛」を教えてくださった方です。今月から子ども達の礼拝でも「イエス様」のお話しが始まりました。幼稚園での様々な出会いの中で、最も大きな出会いはイエス様との出会いです。聖書の中でイエス様が語られる言葉や教えは子ども達の心に深く染みとおります。その言葉は、毎日の生活の中で、あるいはこれからの人生の上でも、どんな時にも「いかに生きるか」をわたし達に示してくださるのです。
    大人になってからイエス様と出会い、生き方が変わった人も大勢います。しかし、幼いうちにイエス様に出会い、その生涯や言葉に触れることができることはたいへん恵まれていると思います。子ども達には幼稚園で出会ったイエス様のことをずっと心の中に大切にしていってもらいたいと願っています。
    ご家庭でもお子さんが幼稚園で覚えた賛美歌を歌ったり、お祈りをしたりすることがあるかもしれませんが、どうぞ大切な時として心を合わせて下さいますようにお願いします。そして、ご家族でもぜひ一度教会へお出かけください。

    園長 石川 勇

  • 2011年度5月 ②バングラデシュの子育て6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -②バングラデシュの子育て-

    5月も半ばを迎え、春から夏へ向かって自然の息吹も力強さをましている中、幼稚園でも日々の生活を通して子ども達の輝きがさらに増してまいりました。先週にはバングラデシュからBDPの総主事であられるアルバート・マラカール氏をお招きして、ゆたかな交流のときを持つことができました。お迎えに際してはエイセフボランティア会やグリーンボランティア、ミーナ友の会の皆さんをはじめとして、多くの皆さん方にご協力いただきまして本当にありがとうございました。

    今月はバングラデシュの子育て事情についてお伝えします。ご存知のように、バングラデシュは世界の中でも「最貧国」に位置づけられ、経済的に大きな困難を抱えている国の一つです。日本人の平均年収は400万円くらいだそうですが、バングラデシュ人の平均年収は3万円とも4万円とも言われています。単純に計算すると、一日に100円程度しか使えないことになります。一日当たり使えるお金が1ドル以下の人たちを「絶対的貧困層」というそうですが、バングラデシュでは国民のほとんどがその層に入ってしまう計算です。しかし、稼ぎがある(仕事がある)人はまだいい方で、日々の糧もろくに与えられない人たちも大勢いるのです。

    貧困は、「貧困である →子どもを学校に通わすだけの余裕がない →教育が受けられない(=読み書き、計算ができない)ことで成人してからもろくな仕事に就けない →貧困から脱却できない」というように、負の連鎖を生み出してしまいます。BDPではこの20年に亘ってACEFの支援の下に「教育こそがバングラデシュの発展に不可欠である」と、学校に通えない子ども達のために無償で学校を開き、教育の機会を与えています。現在ではBDPの学校に通う子どもは11,000人を数え、大きな教育の運動に発展しています。私も以前訪バし、BDPの学校に見学に行く機会がありましたが、どの子どもも学校に行ける喜びでいっぱいに目を輝かせながら勉強している姿に感心させられたのを覚えています。しかし学校に通えても、卒業まで通学できる子どもは、稀といってもいいほど少ないそうです。それは、家庭の経済状態のために子どもも働かなければならないからです。学習を積み上げる重要性、それによって広がる将来の可能性などを親が知らない(親自身が教育を受けたことがない)ため、あるいは日々の暮らしがそれ以上にひっ迫しているため、子どもを学校に通わせきれないというのが実情のようです。

    農村部の一般家庭を訪ねた時、7人、8人の家族が竹と泥でできた質素な家に身を寄せて暮らしていました。個々の部屋などはなく、共有スペースを目的によって使い分け、ある時はダイニングに、そしてある時は寝室にと使用するのです。ガスも電気も水道も通っていないので、近くの井戸から水を汲み、薪で火をおこし、土間で調理をします。子ども達は家の手伝いのために露店で花や果物を売ったり、夕食のエビを捕りに出たり、水を汲みに行ったりして、家族のために一生懸命に働きます。家族が協力し、毎日の生活のために団結して暮らしている姿には「本来の家族のあるべき姿」を教えられましたが、同時に、そこにはただ「生活のための毎日」が繰り返され、その後生活が向上していく可能性はどこにも見つからないという感じも受けました。

    私たちは日本という恵まれた国で生活し、子どもが教育を受けることは今や当たり前となっていますが、そうではない現実を知ることで、「自分たちがどれだけ恵まれた環境を与えられているか」ということに気づくことができます。教育を受けることは「人生を選択するチャンスを広げる」ことです。せっかくそのチャンスが与えられているのですから、子ども達にはぜひ大きな夢や志を持って「期待に満ちた人生」を歩んでいってもらいたいと心から願います。そして、そのチャンスが与えられていない子ども達のことを忘れずに、そのチャンスが少しでも広がるように願い、これからもできる範囲で応援していきたいと思います。

    ◆今月の聖句 「主は羊飼い わたしには何も欠けることがない」(詩篇23編)

    聖書の詩篇というところに書かれている言葉です。「神様は私たちの羊飼いのような存在です。私はそれだけで安心して生きていけるのです。」という、与えられている恵みに感謝し、神様を賛美する大変有名な詩です。これに続く言葉がまたとても素晴らしいので、機会があれば是非読んでみて下さい。
    さて、羊はたいへん方向音痴な動物だそうです。よって群れで行動し、近くの仲間について行動するのですが、その群れを率いる存在が不可欠です。それが羊飼いです。羊飼いは広大な大地を羊の群れを率いて、エサとなる青草や水を与えます。嵐が来れば羊を雨風から守り、夜は獣やオオカミから羊を守ります。まさに羊と寝食を共にし、苦楽も共にする、羊から見れば命を守ってくれる「絶対の信頼を寄せられる存在」なのです。
    私たちは与えられている恵みをついつい忘れ、独りよがりな考えに陥ってしまい、多くを望んでみたり、人と比べてみたりして歩むべき方向を見失ってしまうことが少なくありません。そういう意味では人間は羊に負けないくらい「人生の方向音痴」といえるかもしれません。
    与えられている恵みに気づき、地に足をつけて、毎日を感謝の気持ちでいっぱいにして過ごしてまいりましょう。

    園長 石川 勇

  • 2011年度4月 ①幼稚園の活用6年前

    ◆楽しい子育てに向けて -①幼稚園の活用-

    ご入園、ご進級おめでとうございます。いよいよ2011年度の保育が始まりました。今年度も子どもを中心としてご家庭と園とが心を合わせ、ご一緒に歩んでいけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

    このペーパーは、「園長が思うことを自由に書いてもよい」という私にまかされた数少ないチャンスでありますので、父母会の時に合わせて私の思いを述べていきたいと思います。今年は、◆楽しい子育てに向けてと、◆今月の聖書(聖書個所は子どもの礼拝と同じ)という2本立ての内容で考えてみたいと思いますので、一年間どうぞお付き合いください。そして、読んだ後には「まあ素晴らしい!」、「よくわからん!」など、どんな感想でもお寄せくださると私の励みにつながりますので、皆さんどうぞお支えくださいますように。

    さて、今月は「幼稚園の活用」について考えます。「子育て」の字をよく見ると「子を育てる」という親目線の表現であることがわかります。親としてどのようにお子さんを育てるか、親である以上、皆さんが頭を抱える問題です。ある講演会の時に「子育ち」という話しを聞いたことがあります。これは「子どもが自分で育っていく」という子ども目線の表現です。「子どもは自分で育つもの」、「親はそれを見守り、応援し、手伝うもの」という関係を忘れずに!というお話しでした。確かに、子育てを取り違えてしまうと、親の言いなりになる子どもを育てようとしてしまいがちです(=管理)。しかし、子どもにも意思があるので親の思った通りに行動するはずもなく、気がつけば注意や指示ばかり…、ひどい場合にはしつけという名のもとに、どう喝、暴力という最悪の行動に至ってしまうことすらあります。だからと言って、子どもは勝手に育つから親は何もしなくてもよい(=放任)というのもよろしくない考えです。これは子どもがやりたい放題、節操もなく自分勝手に育ってしまうという問題を引き起こします。親として「子育ち」と「子育て」をよく理解することが、楽しい子育てにつながっていくひとつの目標と言えそうですね。

    そこで、楽しい子育てのために幼稚園を活用しましょうというのが今月のテーマです。幼稚園とは子ども同士が互いに育ちあい、育てあう場です。規則、規律正しい生活の中で、ゆったりと安心した雰囲気の中で、あるいはワクワク刺激いっぱいの活動を通して、そして先生や、友だちに見守られ支えられながら、「安心して自らが大きくなっていける場」なのです。成長の過程ではたくさんの失敗があります。時には不安なこともあるでしょう。しかし、その一つひとつを乗り越えてお子さんは強く、大きくなっていくのですから、親は子を努めて肯定的に励まし、応援してあげる必要があります。お子さんの話に耳を傾け、答えを与えるのではなく「共感していく」関わりが大切です。そして、幼稚園で元気いっぱいに過ごせるよう、食事や睡眠、規則正しい生活を心がけ、健康に過ごし、ご家庭でも楽しい幼稚園のお話しや歌に溢れるよう工夫してみましょう。

    幼稚園でどんなお友達ができたのか、今夢中になっている遊びはどんな遊びか、挑戦していることはどんなことなのか、どんな困難を乗り越えられたのか…。幼稚園で「自ら大きくなっていこうとしている」お子さんの最大の理解者、援助者は先生です。担任や主任の先生と豊かに交わり、ご家庭とは違う角度からもお子さんを見てみましょう。きっとお子さんの新たな一面に出会えることでしょう。

    ◆今月の聖句 「はじめに神は天地を創造された」(創世記1:1)

     この言葉は「聖書」に一番初めに書かれている言葉です。光も、海も、生物も、そして天も地もないところから、神様はこの世界を創造されたと書かれています。天と地、光、海と陸、太陽や月、そこに住む動植物、そして最後にご自分にかたどって人間をお造りになられました。「主なる神は土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。(7節)」とあります。このように天地創造の記述は私たちに驚きと感動を与えてくれます。それは、自然も動植物も、そして私たちも神様の被造物であり、相互に深く結びつき、神様から命を与えられているということです。
     地球温暖化や、石油の枯渇問題、あるいは国内においても年間3万人を超える自殺者や、DV、ニート、不登校、子どもの鬱…。世界も国内も様々な危機や問題を抱え、その中で多くの大人や子どもが病んでいます。競争や比較、結果主義の渦巻く社会を生き抜くことは容易ではありません。自分の存在意義や、人生の意味をも見失い苦しんでいる人達がなんと多いことでしょう。まったく大変な時代となりました。
    しかし、「神様に造られた世界」に、「神様に造られた私たち」が、「命を与えられて」生きているという前提に立つと、私たちがどう生きるべきかについて道が示されるように思います。つまり、人間の生き方とは、手段を選ばずに自然を破壊し開拓開発することや、命を削ってでも人と競争して勝ち抜くことではなく、自然に対して畏敬の念をしっかりと持ち、人間同士も互いに愛しあい、助けあって生きていくことが本来の生き方であるというメッセージを受け取ることができるのです。今こそ「人にも自然にも優しい生き方」が問われているように思えてなりません。

    園長 石川 勇