• 2016年12月 ⑧クリスマス1年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -⑧クリスマス-

     師走に入り、いよいよ2016年も終わりの時を迎えようとしています。4月からの保育の歩みを振り返ると、子どもたち一人ひとりの成長が目に浮かんできます。その時その時を、お友達と一緒に夢中になって過ごしてきた日々、どの顔も自信に満ちて、誇らしく輝いています。これまで、こんなにゆたかで幸せな日々を過ごせたのも、ご家庭の保育への深い理解と、多大なるご協力のおかげであると、教職員一同皆様に心よりの感謝を申し上げます。

    さて、今月は「クリスマス」についてご一緒に考えてみたいと思います。Christmas(12/25)は、Christ=イエス・キリスト/mas=お祭りということですから、「イエスさまのお誕生日を祝うお祭り」という意味になります。世界中でこの日を祝う、まさに世界一のお祭りといえるでしょう。クリスマス前の4週間をアドベント(待降節)と呼び、クリスマスを心待ちにして過ごします。ツリーやリースを飾り、クリスマスカードを送りあうのもこの時期です。

    幼稚園でもクリスマスに向けて「ワクワク」を大きくしていく毎日を過ごしています。「クリスマスはイエスさまのお誕生日なんだね。神さま、イエスさまをありがとうございます!」という思いで、「イエスさまのお誕生日に何をプレゼントすればいいだろう?」とクラスで考え、劇や歌などの練習にはりきる毎日を送っています。特に、年長組では「世界で一番初めのクリスマス」として、イエスさまがお生まれになった日の出来事を降誕劇として“クリスマス礼拝で会衆に報せる”という大役を任せられ、毎日熱のこもった練習に取り組んでいます。どうぞ当日をお楽しみに、そしてご一緒に子どもたちと温かいクリスマスを楽しみましょう。

    これらの経験を通して、子どもたちには「本当のクリスマスの喜び」と出会ってもらいたいと願っています。それは、なにか派手にどんちゃん騒ぎをすることや、おもちゃをもらうだけの表面的な喜びではなくて、イエスさまが教えてくださった「愛」をしっかりと心に受けて、「互いに愛し合うことや、感謝しあうこと」、また受ける喜びだけでなく「与える(分かちあう)喜び」にあずかることが、子どもたちの心の深い喜びにもつながり、クリスマスの喜びとなっていくのだと思います。

    ご家庭においても、互いに「ありがとう」を交わしあえる時として、あるいは「労わりあい、思いあう」時としてクリスマスを迎えられたら素晴らしいですね。どうぞ温かい幸せなクリスマスをお迎えください。そして、私たちと同様に、世界中の子どもたちが幸せなクリスマスを迎えられるようにお祈りいたしましょう。


    ◆今月の聖句 「あなたがたの光を、人々の前に輝かしなさい」(マタイ5:16)

     イエスさまは「愛の人」と言われ、その生き方や、み言葉を通して「愛」を私たちに教えてくださっています。また、イエスさまは「世を照らす光」とも言われ、私たちに生きる喜びを教えてくださいます。

    「あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることができない。また、ともし火をともして升の下に置く者はいない。燭台の上に置く。そうすれば、家の中のものすべてを照らすのである。そのように、あなた方の光を人々の前に輝かしなさい」(マタイ5:14-16)

     私たちは、一人ひとり顔や性格が違うように、神さまから様々な賜物(たまもの)を与えられています。友だち、また親子であっても違う人格や能力を持ち、「私」という存在は世界で唯一のものです。賜物とはその人に与えられた「光」のようなものであり、「賜物を生かす」ことによってその光は増し、生き生きとその人らしい生き方ができるのです。しかし、「みんなができているのに」とか、「みんなと同じように」などと、人と比べてばかりいたり、自分の賜物を出せないまま引っ込めていたりすると、その人の「光」は次第に輝きを失い、やがては消えていってしまいます。生き生きと生きるどころか、「一体自分は何のために生まれてきたのか?」という問いに対していつまでも答えの出せないような暗い人生になってしまいます。

     イエスさまはこのみ言葉の中で、「あなたがたは世の光である」とおっしゃっています。主語を子どもに置き換えてみると、「子どもたちは世の光であり、子どもたちの光を人々の前に輝かしなさい」という言葉となります。これは、お子さんを友だちと比較したり、お子さんを委縮させてしまうような育て方ではなく、お子さんに与えられた「賜物=光」は何なのかを見つけ、その「光」を一番高いところにおいて育てていきなさいというイエスさまから子育てにあたる私たちへの力強いメッセージなのではないでしょうか。
     
    園長 石川 勇

  • 2016年11月 ⑦季節感1年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -⑦季節感-

     実りの秋を迎えています。今年も野に山にたくさんの実りが与えられて、豊かな秋となりました。子どもたちは、幼稚園でお芋掘りや遠足などを通して「秋の自然の豊かさや楽しさ」を体いっぱいに感じ過ごしていますが、これらの体験により得た「喜び」が、実りやめぐみを与えてくださる「神さま」に対する「感謝の心」として子どもたちの心を育て、楽しかった思い出としていつまでも残っていくことを深く願っています。来週に予定されている「収穫感謝祭(礼拝とパーティー)」をこの実りの季節における喜びのピークとして迎えたいと思います。

     これらの自然と直接出会う経験は、「季節感」を身につけていく上でも大きな意味を持つのだろうと思います。せっかく四季の美しさを感じることができる国に生まれたのですから、四季折々の自然や楽しみに触れないのはもったいない話です。春には春の、夏には夏のそして、秋や冬にもその季節ならではの味わいがあります。幼い時から目に見えるものだけではなく、肌で、鼻で、耳で、舌で(五感を十分に活用して)季節を感じ、楽しんでいく中で次第に季節感も芽生え、自然と身についていくのだと思います。

     季節感が豊かにある人は、それだけ人生を豊かに過ごせるように思います。季節とともに気持ちも新たに切り替えることができ、生活の中にも四季折々の彩りを加え、食事や音楽、香り、色彩などあらゆる方面に楽しみが広がっていくのではないでしょうか。一方、季節感の乏しい人の人生は空しいものです。季節の移ろいに心を動かすこともなく、一年を通して同じようなものを食べ、同じような生活を繰り返すだけ…。同じ人生ならやはり豊かに過ごしたいものですね。子どもたちにも季節感を豊かに身につけ、人生を豊かに過ごしてもらいたいと願います。

    無機質なところからは季節感は生まれません。つまり、家の中にとじこもっていても季節感は身につかないのです。どうぞご家庭においても積極的にお子さんと四季折々の自然に出かけ、「生きている自然」と豊かにふれあい、五感にたくさんの刺激を受けて、「季節感」を十分に身につけさせてあげましょう。


    ◆今月の聖句 「主に賛美の歌をうたい、聖なる御名を唱え、感謝をささげよ」(詩篇30:5)

     収穫感謝祭を迎えるにあたって、今月はこの聖句が与えられています。
     
     収穫感謝祭の起源は、1620年9月6日にイギリスの清教徒と呼ばれる102名のクリスチャンたちが、メイフラワー号に乗って大西洋に船出したことにさかのぼります。彼らが、北アメリカのプリマスに上陸したのは11月の寒い空の下でした。そして、最初の木小屋が建ったのが、ちょうどクリスマスの日。異郷の地で迎える冬は厳しく、食べる物も着る物もほとんどなく、農耕のすべも知らず、飢えと寒さと病気で半数が死にました。やがて春が来た頃、親しくなった先住民族から種子をもらい農耕を教えられました。トウモロコシ、エンドウ、大麦、小麦などです。初めての収穫の秋。彼らは、予想以上の豊かな収穫に、教会で、家庭で、収穫感謝の礼拝をささげました。苦しかった忍耐の生活を振り返りつつ「小さな種子の芽を育て、太陽を輝かし、雨を降らせ、成長させて豊かな実りをお与え下さった神に感謝します」と心からの祈りをささげました。そして、友だちになった先住民族を招いて、小麦とトウモロコシでパンとケーキをつくり、七面鳥をとってきて一緒に喜びのパーティーを開きました。それが、11月に感謝祭を開いた最初です。その後240年余り経って、リンカーン大統領が、国の祝日に11月の第4木曜日を感謝の日と決めました。アメリカでは、この日、果実や木の実を料理し、開拓の労苦と神の恵みを思い起こしつつ、感謝することの大切さを教えています。

     都市型のライフスタイルにあって、普段の生活ではなかなか感じることができない自然の恵みや、収穫の喜びかもしれませんが、「日々の食べ物を与えられている感謝」は私たちが忘れてはいけない感覚であり、精神だと思います。どうぞご家庭においてもこのことを皆さんで話し合い、食への思いを新たにされたり、またお子さんの食への関心を高めたりする機会としていただければ幸いです。

    園長 石川 勇

  • 2016年10月 ⑥雪だるまと玉ねぎ2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -⑥雪だるまと玉ねぎ-

     「活動の2学期」が始まり一ヶ月が経ち、いよいよプレーデーも近づいてまいりました。子どもたちのがんばる姿や、友達と心を合わせて楽しむ姿をどうぞお楽しみください。ご一緒に心より応援し、励まし、また参加して楽しいプレーデーを作り上げましょう。

     さて、今月は「雪だるまと玉ねぎ」という題名をつけました。これは以前にある人からうかがった「スポーツ選手の育成方法」についての話にでてきた考え方ですが、興味深い話だったので少しご紹介します。雪だるま式の育成方法とは、雪だるまを大きくしていくように、いいところを見出し伸ばして育成していく考え方、たまねぎ式の育成方法とは、玉ねぎの皮をむいていくように欠点や課題を矯正し磨いていくという考え方です。対照的な手法ですが、どちらが正しいかというよりも、その選手の段階に合わせて「どちらの手法を使うか」を見極め、判断することが重要であり、良い指導者はその判断が的確であるのだということです。

     スポーツ界において、子どもの取り扱いについては世界で違いがあり、ジュニア選手をどのように育成していくかの考え方も国によって大きく変わるそうです。多くの競技で日本のジュニアは世界トップレベルだそうですが、シニアになると形勢逆転、いわゆる「世界レベル」の選手がメキメキ頭角を現してくるのだそうです。これらの国では子どもの身体についての研究が徹底的に行われ、選手のピークを成人の時期に設定して育成企画がなされているため、ジュニアの時代は結果を出すことよりも「将来的な可能性を蓄える」時期としてとらえられ、技術(テクニック)よりも技能(バランスや身体能力)を伸ばすことに力が注がれます。そしてやがてバランスのとれた強いからだと技能を十分に蓄えた(潜在能力十分の)選手がテクニックを学ぶことで「うまくて強い」選手が育ち、良い結果につながっていくのだそうです。まさにジュニアの時代は「雪だるま式」に能力を育て、時を見極めて「玉ねぎ式」にシェーブアップし、世界に通用する選手を育てているのだというお話でした。

     これはスポーツに限らず、子どもの育ちを考えるうえでとても重要なヒントであると思います。人生においても、子どもの時代は結果を出す時期ではなく、「将来的な可能性を蓄える」時期です。その中で一番大切にしていきたいものは「主体性」だと思います。主体性こそが生きる意欲や楽しさにつながるからです。幼稚園でもたくさんの経験をし、友達からも様々な刺激を受けて子どもは世界を広げていきますが、その中で一人ひとりの主体性が育っていってもらいたいと心より願っています。

    主体性は外から与えられるものではなく、内から湧き出てくるものです。それは、もし雪だるまに命があったとしたら、「自ら転がり大きくなろうとする力」となるでしょう。どうぞお子さんから湧き出てくる小さな意欲や興味を大切にしてあげてください。そしてお子さんがなるべく依存的にならないような親の関わりを考え、工夫してまいりましょう。


    ◆今月の聖句 「いつも喜んでいなさい 絶えず祈りなさい どんなことにも感謝しなさい」(テサロニケⅠ5:16)

      今日も元気に幼稚園に来ることができました。こうして元気に幼稚園に来ることができたこと、みんなと会えたこと、これは当たり前のことではありません。先生は前にある人のお見舞いに病院に行きました。そこにはたくさんの子どもたちが入院し、治療を受けていました。まだ小さいのにお家から離れて、大好きな幼稚園に行くことができず可哀そうだな…と先生は思いました。でも皆さんはこうして元気でいられる、これは本当にうれしいことです。バングラデシュに行った時には「おなかをすかせている」子どもたちに大勢会いました。おなかいっぱい食べられることも当たり前ではないことを知らされました。でもみんなは毎日ちゃんとご飯が食べられます。これも本当に幸せでうれしいことですね。

     私たちは神さまから与えられているこれらの恵みを忘れて、ついつい当たり前だと思ってしまいます。でも、そうではない人を知ることで、当たり前ではなく感謝なことなんだということに気づくことができるのです。また、こうして幼稚園に来られるのはお父さんやお母さんがお仕事やお世話をしてくれているからです。そのことにも気づいて感謝したいと思います。
     
     それと、今苦しんでいる人たちや困っている人たちが、私たちと同じように元気になり、おなか一杯にご飯が食べられるようにみんなで心を合わせてお祈りすることも大切なことですね。これからも喜びいっぱいに過ごし、ありがとうの言える、またいつも神さまにお祈りできる一人ひとりでいましょう。(礼拝お話要旨)

    園長 石川 勇

  • 2016年9月 ⑤あたまとからだ、そしてこころ2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -⑤あたまとからだ、そしてこころ-

     夏休みが終わり、喜びいっぱいに2学期が始まりました。夏から秋、そして冬へと移りゆく自然を身体いっぱいに感じながら、今学期もこども達の成長を見守っていきたいと思います。皆さんで力を合わせてよい学期としていきましょう。2学期もよろしくお願いいたします。

    さて、今月は「あたまとからだ、そしてこころ」というテーマでよりよい幼児期を考えてみましょう。
    “頭でっかち”とか“うどの大木”という言葉があります。大そうなことは知っていても行動や体力が伴わない、あるいはその逆で、体格は立派でも頭や心がついていかないというように「頭や心と体のアンバランス」を表す言葉ですが、いかに人の成長にこれら(頭・体・心)のバランスが大切であるかを考えさせる言葉でもあると思います。

     お金さえ出せば何でも簡単に手に入る便利な時代、知識や情報も、塾や習い事も多種多様に用意されている時代ですが、考えなしにただこれらの渦の中で流されるように生き、たくさんのことを詰め込むように身につけたとしても、うわべだけで芯のない大人になってしまうでしょう。やはり「生きる本質=何のために生きるのか」をしっかりと持った芯のある大人へと成長してもらいたいと心から願います。心は頭と体をコントロールする中心です。心次第で頭も体も使われ方がまったく変わっていきます。しっかりとした心(信念)のもとに知恵や体力は活かされるべきであると思います。

     幼稚園でも「心が育つ保育」を目標として、一方通行の保育とならないように、相互の関わりや、一人ひとりの意欲、主体性に目をとめて保育を行っています。教師の言うことに盲目的に聞き従うような参加では健全な成長は期待できないからです。子どもたちにも小さいながら意思や意欲があります。その芽を摘むのではなく、伸ばし、広げていけるような関わりや環境作りが何よりも大切であると考えています。ご家庭においてもぜひ「親の言うことに従う子ども」を期待するのではなく、「意思のある子ども」に成長していくことを期待し、その意思に対して良い影響を与えられるような関わりや、家庭の在り方、親の生き方などを考えていってください。「お父さんやお母さんは何のために生きているのか」をお子さんに(背中で)語れるような家庭生活を送れるならば、お子さんの心に一生涯続く大切なメッセージがしっかりと継承されていくのではないでしょうか。そしてその意思(心)のもとで、はじめて頭も体も調和のとれた大人に成長していくことができるのだと思います。


    ◆今月の聖句 「あなたがたはキリストの体であり、また一人一人はその部分です」(コリントⅠ12:27)

     「この世界にあるあらゆるもの」は神さまによって創造されたと聖書に記されています。私たちも神さまの被造物であり、神さまの前では権威も年齢も関係なく等しい存在であります。ですから教会では互いを「兄弟姉妹」と呼び合い、敬い合って教会生活を過ごします。今月の聖句は、この教会生活の在り方について語っている個所です。神さまの独り子でいらっしゃるイエスさまを体として、教会に連なる信徒はその体を形作る部分として互いに主張しあうのではなく助けあい、自分勝手になるのではなく連動し、仕えあう重要性を説いています。

     教会に限らず、社会においても同様であると思うことがたくさんあります。見渡せば、自己中心的な主義主張が横行し、責任を押し付け合うような見苦しい社会の一面が目立ちます。社会を体に例えればバラバラに崩壊しているような状態、何に中心をおき、どう一致すればよいのかわからない現状であると思います。

     一方、昭島幼稚園の社会はどうでしょうか。子どもたちは互いに手をつなぎあい、支えあって共に大きく育っていこうとしています。教師も父母も互いに理解、協力しあってその成長を心から応援しています。子どもが中心となり、大人も一つの体のように連動しているのです。私たち個々を見れば違う人格、価値観も大きく違うかもしれません。しかし、「子どもたちの健やかな成長のため」という共通の目標を中心に置いた時に、その違いを乗り越えて互いに理解し、心や力を合わせることができるのです。これからも主張しあうよりも聞きあうことを、理解されるよりも理解することを求める私たちでいたいと思います。

     
    園長 石川 勇

  • 2016年7月 ④生活のリズム(環境)2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -④生活のリズム(環境)-

    まもなく一学期の保育も終業を迎えます。新しく始まった今年度の保育も、かけがえのない毎日を積み重ねて、子どもたちの輝く笑顔と元気な声に包まれる日々とすることができました。これまで父母の皆さんと心と力を合わせて歩んで来られたことを嬉しく思い、また皆さんの保育に対する深い理解とご協力に心よりの感謝を申し上げます。

    今月のテーマは「生活のリズム」です。幼児にとって生活をどのようなリズム(環境)で過ごすかは、健康面においても、成長面においても大変重要なテーマであるばかりでなく、今過ごしている生活のスタイルが将来の「生活力」にも直接つながっていくことを考えると、幼児期の生活全般についてよく考え、実践していくことはとても意味があり、大切であると思います。

    基本的生活習慣という言葉がありますが、主に食事、睡眠、排泄、清潔、衣類の着脱、(時にはあいさつなども含む)を指し、これらは幼児期に身につけるべき習慣であり、同時にそれぞれにおいて自立することが幼児期の大きな目標とされています。逆に言えば、お子さんがこれらの習慣を身につけ、また自立できるように「親御さんが」目標をもって家庭環境を整え、援助していくことが求められているとも言えます。お子さんが良い習慣を身につけ、自ら自立に向かって意欲的に歩めるようにしたいものです。

    良い習慣を獲得するための基本は、「子どもの生活時間をしっかりと設定し、きちんと守ること」です。幼児の生活モデルは、7時起床(洗面、排泄)、8時朝食、(活動)、12時昼食、(活動)、15時おやつ・休憩、夕刻入浴、18時夕食、就寝準備、20時(21時)就寝とされています。特に食事と就寝、起床時間は「絶対枠として」毎日の時間を固定し習慣づけることが重要です。この絶対枠が崩れるとメリハリの利かない、だらしない生活となり、心身の健康にも悪影響となりますので、くれぐれも「大人の生活時間」に子どもをつきあわせるなどして良い習慣が崩れることのないように気をつけましょう。

    この基本の上に「いかに生活の自立を図っていくか」を考えていきますが、「自立=意欲」と言ってもいいほどお子さんの気持ちづくりが大切だと思います。幼稚園で受けてくる友達からの刺激や、クラス活動の体験などを上手に生かして自立へと導いていくのも一つの良い方法でしょう。また、特に料理や洗濯などの家での仕事を積極的にお手伝いしてもらうことは良い自立への導きとなりますし、お子さんの生活力も向上させていく取り組みであると思います。「何でもしてあげる」ことがむしろお子さんの成長を妨げることを知り、どうぞ親御さんの発想を改めて、「何だったら自分でできるかな」という視点でお子さんの生活を見直してあげましょう。そして、できたことを心から喜び、ほめてあげましょう。

    間もなく長い夏休みを迎えます。夏休みは親子関係を見つめ直す時でもあります。どうぞ日々の生活を充実させて、幼稚園で一回り大きくなったお子さんとの楽しい毎日をお過ごしください。


    ◆今月の聖句 「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマ12:15)

     週に一度の全体礼拝では全クラスが礼拝堂に集い、皆で礼拝をささげています。礼拝の中では賛美歌を歌い、祈りや献金を捧げ、聖書のお話を聞く時間を持ちます。子どもたちは小さいながら、しかし一生懸命に与えられた御言葉やお話しに耳を傾け、心を用いて礼拝に参加しています。

     喜ぶ人と一緒に喜ぶことができる人、泣いている人と一緒に泣くことができる人とは、その人の気持ちになって考えることのできる人です。言いかえれば、他の人と「心を合わせる」ことができる人ではないでしょうか。幼稚園の毎日の中でも心を合わせる時はたくさんあります。礼拝の中でもお祈りする時、賛美歌を歌う時、お話を聞く時など…。例えばお祈りであっても、「心を合わせて」お祈りをするということは、お祈りの言葉にしっかりと耳を傾けて「本当にそうだな、このお祈りを神様に聞き入れていただきたいな。」と思って祈ることですし、賛美歌を歌う時でも、前にある十字架をしっかりと見ながら、「神さまにきれいな声で賛美歌をお捧げしよう」と思って歌うことが大切だと思います。幼稚園の毎日でもお友達と心を合わせて、お友達の気持ちに気づいて、そのお友達の気持ちになって一緒に考えてあげられる一人ひとりになりましょう。(子どもの礼拝要旨)


    ◆夏の安全について

    戸外に出る時、特に以下の点に気をつけましょう

    1.直射日光、気温
    夏の日差しは身体に大きな負担をかけます。必ず帽子をかぶり、直射日光の下で長時間遊ばないように気をつけましょう。また、気温に対しても適切な判断が必要です。30℃を超えるような炎天下の中で遊ぶ時には、熱中症(日射病、熱射病)や、過度な日焼けへの対策をしっかり講じておきましょう。木陰を上手に活用して遊ぶ、涼しい場所で休憩をしっかりとることなども大切なポイントです。

    2.水分補給
    子どもの体重は大人の1/3以下であることを常に考慮しましょう。身体の貯水量(タンク)が大人に比べて小さい反面、発汗量は大人と同じと考えれば、大人の何倍も給水をする必要があるというわけです。夏の季節は特に脱水症に注意が必要です。
    3. TPOに合わせた服装
    暑いからといって肌を露出したまま藪や森に行くのは危険です。草むらにはかぶれる草や毒虫、トゲなどが潜んでいます。夕方などにはヤブ蚊等も大量発生します。草むらに入る時には少なくとも長ズボン、靴下、靴という服装で、必ず虫除けもしていきましょう。また、万が一の時に備えてファーストエイドは用意しておきたいものです。
    その他、山登り、水遊び、キャンプなどそれぞれTPOに合った服装で出かけるようにしましょう。

    4.水上安全
    夏の季節に一番気をつけたいのは水の事故です。ご家庭で海や川、プールに出かける機会も多いと思いますが、絶対にお子さんから目を離さないように、また、水温、水深、流れなどはもちろん、入水時間も必ずチェックして遊ばせましょう。また、休憩時には日陰で保温、水分補給を十分にさせましょう。

    5.その他
    ・規則正しい生活に心がける:就寝・起床・食事・帰宅時間など
    ・健康管理に気をつける:手洗い、うがい、寝冷え、クーラーも適度に
    ・健康に、安全に過ごせるアイディアを子どもと一緒に考え、家族で守る


    -家庭でできる手軽なあそび-

     道具が必要ないもの
      なぞなぞ・クイズ・ジャンケン・手遊び・歌・かくれんぼ・おにごっこなど…
     道具を使って
      サッカー・キャッチボール・フリスビー・縄跳び・自転車・花火・お絵かきなど…
     工作して
      魚釣りゲーム・お面・たたかいごっこ・ダンボールのお家作り・仮装・粘土など…
     おでかけして
      公園・動物園・水族館・博物館・プール・映画・虫取り・木登り・山登りなど…
     スペシャル企画
      旅行・帰省・キャンプ・バーベキュー・天体観測・お友達のお家にお泊りなど…

    ちょっとしたアイディアで楽しい活動ができるはず。お子さんと一緒に計画してみてはいかがでしょうか。


    園長 石川 勇


  • 2016年6月 ③あそびの中の動と静2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -③あそびの中の動と静-

    6月に入りました。幼稚園では家庭訪問や保育参観などの機会を通して、ご家庭と幼稚園がより相互の理解を深められるように努めています。どうぞ担任の先生を中心として豊かに交わり、お子さんの成長をご一緒に考え、応援してまいりましょう。またお気づきの点などがありましたら、どんなことでもご相談ください。

    今月はあそびの中の「動と静」についてご一緒に考えましょう。活発に身体を使って遊んだり、ゆったりと落ち着いて遊んだり、「あそび」にはいろいろな種類があります。活発に遊ぶ方を動的なあそび、落ちついて遊ぶ方を静的なあそびとして考えた時に、どちらの傾向を好み遊ぶかは、子どもの性格や年齢などによっても違いがあるでしょう。幼稚園でも自由時間のあそびなどを観察していると、一目散に走り出し、友だちと追いかけっこや戦いごっこを始める子ども、砂場で黙々と造形や見立てあそびをする子ども、遊具や鉄棒などのチャレンジをする子ども、虫探しや泥団子づくりに没頭する子どもなど、同じ園庭内の同じ時間であっても子どもによって遊び方はそれぞれです。

    「動と静」のあそびにはそれぞれに楽しさがあり一概には言えませんが、動的なあそびには主に冒険心(挑戦や競争など)をかきたてるような魅力が、静的なあそびにはイメージを膨らませ、また集中して「自分の世界を開拓していく」ような魅力があるように思います。大好きなあそびに出会い遊び込んでいくことは、これらの魅力に触れ、その世界に深くのめり込んでいくことであり、子どもたちはそこから成長に必要なたくさんのことを学んでいきます。ですから動的なあそびであれ、静的なあそびであれ、「夢中になって遊ぶことのできるあそび」に出会うこと自体が幼児期における大変重要な目標となります。

    あそびの価値を知らない大人は、子どものあそびを単なる時間つぶしや暇つぶしとしてしか捉えられません。ぜひお子さんのあそびに目を向けて、そのあそびの面白味はどこにあるのか、何に対して夢中になっているのかなどに着目して観察し想像してみると、きっとお子さんの理解や成長につながる発見がたくさんできるのではないかと思います。どうぞお子さんが見つけたあそびを大切にしていってあげてください。


    ◆今月の聖句 「種は良い土地に落ち、実を結んで百倍、六十倍、三十倍にもなった」(マタイ13:8)

      今月の聖句は、「種を蒔く人」のたとえという、イエスさまの語られた大変有名なお話です。

     「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。蒔いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。ほかの種は石だらけで土の少ないところに落ち、そこは土が浅いのですぐ芽を出した。しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。ほかの種は茨の間に落ち、茨が伸びてそれをふさいでしまった。ところが、ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。耳のある者は聞きなさい」(マタイ13:1-9)

     しっかりとお話を聞くことのできる子どもは、良い土地に落ちた種のように「心の大事な場所」にそのお話を落として、いつまでも忘れることなく、また百倍にも六十倍にも実を結ぶことができます。同じお話であっても、どのような心で聞くかによって伝わり方が違ってきます。大切なお話がしっかりと心に入るように、心を整え、また耕していくことが大切であることを子どもたちは学んでいます。

     普段の生活の中でも、日々の糧が与えられていることや、平和に過ごせること、家族が健康でいることを当たり前としないで「感謝」する心を大切にいたしましょう。与えられている恵みに気づいて、家族の間でもありがとうを交し合えるご家庭であっていただきたいと思います。良い家庭を作って、神さまから与えられている恵みがよい土地に落ち、何倍にも実を結ぶことができるようお祈りしています。

    園長 石川 勇

  • 2016年5月 ②したいことVSさせたいこと2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -②したいことvsさせたいこと-

    今年度の保育が始まって一ヶ月が過ぎました。「出会いの一学期」、子どもたちはこの出会いの時を心と体をいっぱいに使って受け入れ、張り切り、頑張る姿をあちらこちらでみせてくれています。子どもたちの前向きな姿勢は本当に素晴らしいですね。私たちも子どもたちの姿に学び、出会いの一学期を積極的に過ごしてまいりましょう。

    さて、今月は「したいことvsさせたいこと」というテーマで、よりよい幼児期をご一緒に考えてみたいと思います。「したいこと」とは子どもが自分の意思でやりたいと思うことであり、「させたいこと」とは親がそうさせたいと思うことです。親は子どものためを思い、子どもにいろいろと指示や、要求をしますが、子どもは子どもで言い分や意思もあり、両者の思いが一致せずに衝突することも子育ての日々の中にはしばしばあるのではないでしょうか。「うちの子は言うことを聞かない!」とか、「また同じことを言わせて!」とか、イライラしたり、親として頭を悩まされたりすることも多いかと思います。

    しかし、この衝突(親子のズレ)は大きく見ると健全な親子関係の証拠であり、健全な子どもの育ちでもあると言えます。なぜなら、親子といえども別人格、互いの言い分を遠慮なく言い合えることは大変結構なことですし、自己主張を十分にさせていくことは幼児期に必要な成長課題でもあるからです。幼児期は何度も何度も失敗を繰り返して学ぶ時期です。たとえ親子で衝突しても「生意気になったなー」と目を細めて喜べるくらいの大きな心で、どっしりと腰を据えて日々を過ごせるように心がけることが一番です。親が一つひとつの衝突に固執してしまうと、親自身がイライラして批判的になり、子どものよい面に目を向けられず、できないことや心配ばかりが気になって、どうでもいいことまで注意するようになってしまいます。こうなったら親も子も一緒にいることがつらくなってしまいますから、「わが子にもそういう時期が来たんだな」と思って気長にとらえることが大切です。

    もう少し余裕があるならば、この子の「したいこと」が本当は何なのか、どうしてそうなのか、深く考えてみたり、自分の「させたいこと」は本当に今必要な課題なのか、どうしたら上手に伝えられるのかなどを自問してみたりするのもよいかもしれません。また、「本当に大切な話は膝の上で」という言葉があります。同じことでも厳しく伝える方法と、やさしく語りかける方法があります。人は安心する(甘える)中で心を開けるのですから、ぜひとも抱っこしながらやさしく語り、お子さんの話を聞いてあげましょう。お互いに落ち着いて、また優しい気持ちで会話ができることでしょう。

    このように、お子さんの今を理解し、また分かり合おうとする姿勢が、「したいことvsさせたいこと」という関係から、「したいこと=させたいこと」という関係に近づけてくれるのではないかと思うのです。


    ◆今月の聖句 「イエスは良い羊飼い」(ヨハネ10:7-11)

     羊飼いは羊の群れを導いて世話をする人です。何日もかけて数百頭もの羊が生きるために必要な牧草や水を求め広大な土地を渡り歩かなければなりません。ですから、羊飼いは引き連れる羊の把握はもとより、どこに草があり、水があるのか、土地をよく把握していなければなりません。闇雲に群れを率いていては大切な羊を危険な目にあわせてしまうからです。また、時には群れを襲う猛獣や盗人から命がけで羊を守らなくてはいけません。このように羊飼いの仕事は、昼も夜も羊のために身を粉にして働く大変な仕事なのです。

    ところで、羊は目が悪く、方向音痴な動物だそうです。羊飼いがいなかったらたちまち迷子になってしまい、厳しい自然の中では生きていけません。私たち人間もどこか羊に似た存在です。すぐに進むべき方向を間違えてしまいますし、どう生きたらよいか分からなくなってしまう弱さを持った存在だと思います。

    イエスさまは私たちの羊飼いのようなお方です。しかも良い羊飼いなのです。イエスさまは私たち一人ひとりをよくご存知で、どこに草があり、水があるのかをよく知っていらっしゃいます。そして襲いかかってくる敵から私たちを救ってくださいます。「わたしは良い羊飼いである。よい羊飼いは羊のために命を捨てる(ヨハネ10:11)」とあるように、私たち一人ひとりを守り、導いてくださっているのです。ですから、私たちは羊のようにイエスさまに身をゆだねて安心して過ごすことができます。私たちにできることは「良い羊」になろうとすることです。大人も子どもも「神さまには素直な心」を持って、愛してくださる神さまに、イエスさまに、忠実に生きていこうとすることが大切であると思います。迷える子羊のように人生の方向音痴にならないようにいたしましょう。

    園長 石川 勇

  • 2016年4月 ①スタートの時に2年前

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    ◆よりよい幼児期を目指して -①スタートの時に-

     お子さんのご入園、ご進級おめでとうございます。今年度もお子さんの健やかな成長を共に願い、ご一緒に知恵と力を合わせて「ゆたかな一年」を歩んでいけたらと教職員一同願っております。どうぞ幼稚園をご自分の場として、また幼稚園の毎日を大切にして、日々をお過ごしください。また、担任の先生を主たるパイプとして幼稚園とご家庭とが深くつながれることを心より願っておりますので、日々の交わしあいを大切にして、どんなことでもお話し、ご相談ください。この一年もどうぞよろしくお願いいたします。

    4月は、新しく入園した子どもたちはもちろん、進級した子どもたちにとっても新しいステージへの「スタートの時」です。新しい生活や経験は、私たちの気持ちを新たにし、意欲をかき立ててくれる時でもありますが、同時に戸惑いや不安を感じさせる時でもあります。入園や進級を迎え、子どもたちの心中にもきっと「期待と不安」が入り混じったような複雑な感覚があるに違いありません。特に、ゼロからのスタートを迎えた新入園の子ども達にとっては、見るもの聞くものすべてが初めての経験であり、戸惑うのも、不安になるのも当然、自然なことであると思います。

    幼稚園では、この時期を「幼稚園を安心できる場とする時期」と位置付け、戸惑いや不安の中にある子どもたちが安心して生活できるように、また一日一日丁寧に関わりながら生活を積み重ね、教師との信頼関係を深められるように特に配慮し、励ましながら過ごすように努めています。安心して幼稚園生活を過ごせるようになる過程には個人差がありますから、ご家庭においても担任の先生とよくコミュニケーションをとって、お子さんのペースで一つひとつを乗り越えていけるように、あせらず、急がず、気持ちに余裕をもって見守っていくように努めましょう。また、新しい環境に順応していく時は、想像以上に心や神経を使い疲労します。お子さんがお家でボーっとしたり、だらだらしたり、機嫌が悪くなったりすることもあるかもしれませんが、幼稚園での頑張りをよく理解してあげ、ご家庭では努めてリラックスできるように環境を整えたり、関わりを考えたりすることもこの時期のお子さんに必要な配慮となるでしょう。

    この時期は子どもたちにとってだけではなく、父母の皆さんにとってもスタートの時です。お子さんと同じように戸惑い、不安を感じている方も決して少なくないと思います。毎日の送り迎えの中で、また父母会などの機会で、あいさつや言葉を交わしあいながら、子どもたち同様、「無理せず等身大でゆっくりと」幼稚園の理解や互いの親睦を深めてまいりましょう。経験の長い方も、どうぞ新しい年度にあたって新しい気持ちで出会い直し、更に交流を深めたり、広げたりできる一年を過ごしていってください。

    皆さんにとってこの一年も有意義で幸せな年となりますことをお祈りしております。



    ◆今月の聖句 「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である」(ヨハネ15:5)

     全園児とともに週に一度、礼拝堂で全体礼拝の時を持っています。
    全体礼拝では讃美歌を捧げ、皆で祈り、聖書のお話を聞き、献金を捧げています。礼拝の時間は普段の時間と違い、心を静かにすることや、心をこめて讃美すること、心を合わせてお祈りすることなど、「自分の心」と向き合う時間でもあります。また、毎月暗唱聖句として聖書の言葉が与えられ、皆で言葉を唱えたり、聖書の言葉のメッセージを聞いたりします。子どもたちはその柔らかい頭と心で、聖句やメッセージを吸収していきます。(以下子どもの礼拝要旨)

     今月は「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である」 という聖句が与えられています。ぶどうの枝が豊かに実をつけられるのは、木につながっているからであり、私たちもイエスさまにつながることによって、互いに助け合うことや愛し合う喜びや幸せに与ることができます。
     イエスさまは私たちが本当に幸せに生きる方法を教えてくださいます。新しく迎えたこの一年も聖書を通して神さまやイエスさまにしっかりとつながっていられる私たちでいましょう。讃美歌を歌う時も、お祈りする時も、そしてお話を聞く時も、心をこめて、しっかりと神さまやイエスさまに心をつなげてお捧げできるようにしましょう。

    園長 石川 勇

  • 2016年3月 ⑪幸福感2年前

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    ◆愛の中で育つ -⑪幸福感-

     今年度の保育も残すところあと一週間となりました。今年度もここまで神さまに守られ、父母の皆様と心を合わせて歩んでこられましたことに深心よりの感謝を申し上げます。

     毎日の保育を通して、子どもたちは一回りも二回りも大きく成長いたしました。仲間との生活は一人ひとりを勇気づけ、励まし、時にはケンカもありましたが、互いに許しあうことを教えてくれる機会でもありました。困っていたり、泣いていたりした時、差し伸べられたお友達の手に、何人の子どもが勇気をもらい、その優しさに支えられて涙を乗り越えたことでしょう。子どもたちにとって幼稚園の毎日は、まことに「かけがえのない」日々でした。卒業を迎える年長組の子どもたち、お引越しで転園する子どもたちには、この場所で得たたくさんの自信や優しさを胸に、新しい場所でも一人ひとりらしく輝き歩んでいけるように、また進級を迎える子どもたちには、新しい年度も幼稚園で「かけがえのない毎日」を友達と一緒に過ごしながら、さらに大きく成長していけるように心から祈り、また応援しています。

     お別れを前にすると、一層「一人ひとりの人生が幸せであってほしい」との願いが強くなります。幸福感は人によって違うのかもしれませんが、与えられた人生を「いきいきと生きること」こそ人間にとっての大きな幸せと言えるのではないでしょうか。マザーテレサの言葉に「人間にとって一番ひどい病気は、誰からも必要とされていないと感じることです。」というものがありますが、年間3万人もの人達が自ら命を絶つ日本、ユニセフの調査によると、なんと日本の子どもの3人に1人は「孤独」を感じているそうです。大人であっても孤独感に包まれながらいきいきと生きられる人などいません。ましてや子どもであればなおさらです。これは本当に深刻な問題であると思います。「誰かに必要とされている」と感じることで、はじめて人は自らを生かし、そしてまた幸せを感じることができるのではないでしょうか。

     最後に、星野 富弘さんの詩に「幸せという花があるとすれば その花のつぼみのようなものだろうか 辛いという字がある もう少しで幸せになれそうな気がする」というものがあります。「幸せ」と「辛さ」、一見対極にあるような言葉ですが、決して反対にあるわけではなさそうです。人を育てる業は簡単なものではありません。時には辛いと感じることもあるでしょう。しかし、その辛さと向き合い、ひとつずつ乗り越え、解決していこうとする歩みの先に、「幸せ」は待っているということでしょう。この先まだまだ続く長い子育ての道のりですが、その時々に「心をこめて」、愛と幸せがいっぱいの「楽しい子育て」をしてまいりましょう!



    ◆今月の聖句 「神の国はあなたがたの間にある」(ルカ17:21)

     イエスさまは聖書の中で、神さまの国はここにある、あそこにあるというように目に見えるものではなく、目には見えないけれど「自分とお友達の間にある」とおっしゃっています。不思議なことだけど、うれしいことですね。この1年、2年、3年間の幼稚園でお友達と一緒に大きくなりました。その間も自分とお友達の間には神さまがずっといらっしゃって、やさしく守ってくださったのですね。4月になると皆さんは一つずつ大きなクラスになるし、年長組の人たちは小学校一年生になります。皆さんにはもっとたくさんのお友達ができるし、もっと仲良しのお友達ができるでしょう。新しいクラスや学校でも、神さまが皆さんと新しいお友達との間にいらして下さいます。だから安心して、自信をもって大きくなっていけるのです。

     神さまが教えてくださった「平和」、これからも平和をつくりだす一人ひとりでいましょう。ゆずりあう心、支えあう心が平和をつくり出す大切な心ですから、お友達との間に「平和」がいつもあるように心がけて、自分も大切にして過ごしてまいりましょう。そして、これからも神さまに「ありがとうの気持ち」を持って、神さまに「喜んでいただける子ども」として大きくなっていきましょう。(子どもの礼拝要旨)


    園長 石川 勇

  • 2016年2月 ⑩IからWeへ2年前

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    ◆愛の中で育つ -⑩IからWeへ-

     今年度の保育もいよいよ終盤を迎えました。2月に入り、インフルエンザなどの流行性疾患も流行っていますが、この時期を特に注意して過ごし、ご家族の健康も含めて皆で健康を守ってまいりましょう。来週には各クラスにおいて「成長を祝いあう会」が予定されています。この一年のお子さんの成長を皆で喜びあう機会としたいと思いますので、どうぞご一緒に楽しみましょう。

     さて、今月は「IからWeへ」というテーマで楽しい子育てを考えてみたいと思います。子育ての悩みベスト3というと、「子どもの将来についての不安」、「しつけに関する心配」、「親自身の子育てのストレス(叱る、イライラしてしまう)」だそうですが、皆さんはいかがでしょうか。一方で、現代の子育て事情で課題となることとして、「孤独の中の子育て」が指摘されています。核家族化の中で、あるいは地域性の崩壊の中で、家庭の中にも、地域の中にも、「相談したり、頼れたりする存在がない」ところで子育てをしなければならない人が多いということです。

    孤独感をいっぱいに抱いて子育てにあたるとすれば、「一つひとつを丁寧に」とか、「待つことが大切」とか、子育てを指南する言葉も、「そうできない現実」にかえって戸惑い、悩み、挫折感すら与える言葉となってしまうでしょう。また、将来に対して、しつけに関して、不安や心配が先に立つほど、叱る、干渉することも多くなってしまいます。理想は、「親も子ものびのびと笑顔いっぱいに過ごしたい」はずが、現実の子育て環境はそうではないというケースが決して少なくないのです。子育ての理想と現実、私たちはこの狭間で子育てにあたっていますが、何とかこの孤独感を払しょくし、子育てが楽しいと思えるようにしたいものです。

    私は幼稚園がその問題を解決する一つの糸口になれたらいいと思っています。幼稚園の毎日がお子さんを育てるのみでなく、お子さんを通してお母さんが、あるいはお父さんが、その輪を広げ、共に楽しい子育てに向けて「心と力を合わせられる」仲間へと育っていけるならば、こんなに心強いことはありません。「自分は孤独ではない、夢いっぱいの子どもの将来に向かって歩いて行こう」と思えるような子育てを皆でしていこうではありませんか。

    “IからWeへ”、“私の子どもから私たちの子どもへ”、これからも幼稚園を最大限に活用して、お仲間と積極的に出会い、関わり、共に楽しい子育てに向けた日々を過ごしてまいりましょう。



    ◆今月の聖句 「心を一つにし思いを一つにして、固く結び合いなさい」     (コリントⅠ 1:10)

     私たちはそれぞれに心を持っています。また、それぞれに思いも違います。いくらたくさんの人が集まっても、心や思いが“ばらばら”ではただの烏合の衆であり、意味がありません。反対に、心や思いをあわせられる仲間が集まると、何倍もの力を出すことができます。一人では持てない重い物だってみんなで力をあわせれば運ぶこともできるし、一人では考えられない難しい問題もみんなで知恵を出しあえば解決することができるのです。一人では寂しく、つまらない時だってみんながいればたちまち心強く、楽しくなりますし、面倒くさいことも友達と一緒にやるとみるみるやる気がわいてきます。

     4月から歩んできた毎日は私たちに大切な仲間を与えてくれました。しかもただ顔を知っている、名前を知っている程度の仲間ではなく、“心をあわせられる仲間、思いをあわせられる仲間”なのです。時にはケンカもしたけれど、共に学び、遊んで一緒に大きくなってきた仲間なのです。一人ひとりからは「見えない糸」が出ていて、お友達と仲良くなると糸同士が結ばれます。仲良くなればなるほど、その結び目は固く結ばれていくのです。お友達と、先生と、今ではその糸はきっと固く結びあっていると思います。

     私たちは神さまの子どもです。皆さんも、先生たちもみんな「神さまの子ども」なのです。天にいらっしゃるお父様の子どもとして、私たちは心や思いを一つにいたしましょう。何に向かって一つになるのでしょう?それは神さまがお望みになっている「平和な世界の実現」です。平和な世界とは、争いのない世界、悲しむ人がいない世界だと思います。皆さんには、これから大きくなって大人になっても「平和な世界を造る」一人ひとりでいてほしいと思います。

     最後に、平和を造るために大切な心があります。それは「ゆずりあう心、支えあう心」です。大きくなったみんなだからこそできることの一つに、この心を育てていくことがあります。幼稚園の毎日の中で、お友達にゆずってあげること、お友達を支えてあげることを大切にしましょう。みんながこの心を持つことができたなら、幼稚園は平和な世界となるでしょう。(子どもの礼拝要旨)
                                           
    園長 石川 勇